大阪市中央区道頓堀2丁目の遊歩道で23日夜、男子高校生2人が若い男に刺され重軽傷を負ったとされる事件で、大阪府警は24日朝、2人のうち軽傷だった滋賀県湖南市の高校3年生の少年(18)を殺人未遂の疑いで逮捕し、発表した。少年が「実は自分が友人を刺した」と認めたためで、当初、南署に虚偽の説明をしていたという。
南署によると、少年は昨日午後8時半ごろ、道頓堀川沿いの遊歩道で、友人で一緒に歩いていた堺市中区の高校3年の生徒(17)の胸や脇腹などを、持っていた折りたたみナイフ(刃渡り6.5センチ)で複数回突き刺し、1カ月の重傷を負わせた疑いがある。入院中の生徒も24日朝、「少年に刺された」と話したという。少年も両手に軽傷を負っていたが、生徒を切りつけた際にけがをしたとみられる。
少年は当初、「2人で歩いていたら20代の男と肩がぶつかって口論になり、刺された。男は逃げた」などと説明していたが、署の捜査で、目撃者の情報と矛盾があったことなどから少年に詳しい説明を求めたところ、24日未明、自ら刺したことを認めた。折りたたみナイフは、少年が持っていたリュックサックの中に入っていた。
少年は調べに、生徒とは滋賀県の小学校時代からの知り合いだったと説明し、「(生徒から)いじめのようなメールや電話があってうっぷんがたまり、殺してやろうと思った」と話しているという。折りたたみナイフは自宅から持ってきたという。
23日夜、現場を目撃していた20代の女性店員は「若い男性が1対1でけんかしていた。1人が30分以上断続的に殴り続けていた」と話していた。