沖縄県は4日、沖縄防衛局が昨年末に県庁に搬入した米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)の移設に向けた環境影響評価(アセスメント)の評価書が入った段ボール箱を開封し、正式受理に向けた作業を始めた。
搬入済みの評価書は16部で、県条例が定める部数には達していない。県は必要部数に達している、環境影響法に基づく埋め立て事業分だけ受理する方針だ。
仲井真弘多知事
受けないと(評価書内容に対する)知事意見がなしになってしまう。
米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設で沖縄防衛局が2011年12月28日未明、県庁の守衛室に運び入れた環境影響評価書16部に関し、革新系野党県議団は4日午前、下地寛環境生活部長と上原徹管財課長に対し、評価書が入った段ボール箱の開封作業に立ち会わせるよう求めた。県側は開封作業に県議団を立ち会わせることを認めた。
県は同日午前9時45分から三役会議と関係部長を集めた会議を開き、守衛室にある評価書を1階の文書収発室に移動し、午前11時ごろから環境生活部環境政策課、土木建築部海岸防災課、農林水産部漁港漁場課の担当職員で開封することを決めた。開封後、評価書は3課に運ばれる。
県議団による開封作業の立ち会いは書類の不備などがあるかどうか確認することが目的。県議団によると、下地部長は12月28日に評価書が県庁に運び込まれた段階で、沖縄防衛局側から送付書など必要な書類は同封しているとの説明を受けたと話していたという。
一方、仲井真弘多知事は同日午前8時50分ごろ、初登庁。記者団の「(評価書に)不備がなければ受理するのか」との質問に「なるべくもう早いほうがいい。事務処理だから」と話し、足早に執務室に入った。
環境影響評価書の不足分は4日午前10時現在、まだ県庁に運び込まれていないとみられる。2011年12月29日夜から24時間体制で、県庁の守衛室前で監視行動を続けた市民は、4日も県庁の各出入り口で監視活動を継続している。
米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設に伴う環境影響評価(アセスメント)の手続きで、県は4日午前11時すぎ、県庁守衛室で保管していた段ボールを開封し、中身が評価書であることを確認した。埋め立て事業に関わる4部は必要数を満たしているとして、県は担当部署で正式な受理に向けて手続きを進める方針。しかし、受理の起算日や不足分をめぐって市民団体などと押し問答があり、環境省に見解を確かめるなどして午後1時以降、改めて対応を決める。
段ボール箱は、守衛室から向かいの文書収発室に移動後、県議や市民団体の代表らが立ち合う中で開けられた。
沖縄防衛局は先月28日未明、評価書が入った段ボール16箱を県庁に運び込んだが、混乱を避け、県条例で定められた飛行場建設に関わる20部のうち、8部は提出せず持ち帰った。
一方、市民団体のメンバーたちは不足分の搬入を止めるため、年末年始にかけて終日、守衛室前で座り込んでおり、追加分の提出時期は不透明なままだ。評価書提出手続きでは知事意見の期限について、法律に基づく部分が到着翌日から90日以内、県条例に基づく部分が45日以内と定められている。
(2012/01/04 共同通信「沖縄県、アセスメント一部受理へ 内容確認を開始」より)
(2012/01/04 琉球新報電子版「普天間飛行場問題:辺野古評価書 県、午前11時から開封 県議団立ち会いへ/沖縄」より)
(2012/01/04 沖縄タイムス「県、搬入の評価書を開封 受理手続きへ」より)
『県議団による開封作業の立ち会いは書類の不備などがあるかどうか確認することが目的。』らしいが、これは有権者に対する一時しのぎの態度でしかなく、『一方、仲井真弘多知事は同日午前8時50分ごろ、初登庁。記者団の「(評価書に)不備がなければ受理するのか」との質問に「なるべくもう早いほうがいい。事務処理だから」と話し、足早に執務室に入った。』ことで作業は粛々と進行しているらしい。
『一方、市民団体のメンバーたちは不足分の搬入を止めるため、年末年始にかけて終日、守衛室前で座り込んでおり、追加分の提出時期は不透明なままだ。』というが、県は余程放置プレイが好きらしい。警察を介入すれば済む話ではないのか。