10月5日〜8日に行なわれました今年の国体(ぎふ清流国体)のバレーボール競技6人制成年女子は佐賀県(久光製薬スプリングス)が23年ぶり2度目の優勝を果たしました。
◇久光完勝、貫禄4強 バレーボール女子
バレーボール成年女子で優勝を目指す久光製薬スプリングス(鳥栖市)が、盤石の戦いぶりで4強に名乗りを上げた。準々決勝・東北福祉大(宮城)に3−0のストレート勝ち。攻守で圧倒し、相手を寄せ付けなかった。
第1セット序盤、コースを突いたサーブで相手を崩すと、7−2まで一気にリードを広げた。相手のミスもあり、第1セットを危なげなく先取。第2セット以降も、リベロ座安琴希を中心に安定したサーブカットから、セッター古藤千鶴が多彩な攻撃を繰り出し、終始相手をリードした。
1回戦とはメンバーを大きく入れ替え、ロンドン五輪で銅メダルを獲得した新鍋理沙も先発出場。新鍋は帰国後、地元へのあいさつ回りなどで1カ月ほど練習できずに本番を迎えたが、要所で切れのあるスパイクを見せ、勝利に貢献した。
中田久美監督は「決勝までいけば4連戦。控えの選手も含めて12人全員で優勝を目指したい」と話した。
◇バレー久光、攻めて雪辱 ぎふ清流国体
1年越しのリベンジマッチに成長著しい若手と、日本を沸かせた五輪戦士が一丸となった。バレーボール成年女子。久光製薬スプリングスが、昨年の山口国体決勝で敗れた滋賀(東レ)に3−0のストレート勝ちし、日本一に輝いた。今年就任した元全日本セッターの中田久美監督にとっては指揮官として初のビッグタイトル。「どんな試合も負けるのは大嫌い。現役時代よりうれしいかも」と喜んだ。
第1セットはいきなり4点を先行され、追い上げる展開が続いた。「相手のスパイクコースなどはほぼデータ通りだったが、プレッシャーなのか、思うように動けていなかった」と中田監督。それでも、ロンドン五輪で日本28年ぶりの銅メダルに輝いたサイドアタッカー新鍋理沙ら、全日本メンバー6人を擁するチーム力でじわじわ点差を詰め20得点で並ぶと、最後はジュースの末、26−24で粘り勝ちした。
リズムをつかんだ第2セットは「プレミアリーグの決勝と思って戦った」という新鍋のクロスへの強打、187センチのセンター岩坂名奈の速攻など多彩な攻めが機能。第3セットも中盤までの競り合いから抜け出し25−18でものにした。
昨季リーグ戦は決勝で東レに敗れ2位。国体前のサマーリーグ大会も決勝でNECに敗れた。中田監督は「一番怖いのは大事な場面で負け癖がつくこと。勝って自信を付けさせたかった」と大一番で結果を出した選手たちをたたえた。
新鍋は「(中田監督の下)高い意識で充実した練習に取り組めている。ここ一番で決められる選手を目指し、引っ張っていきたい」。1カ月後にはリーグ戦が開幕する。一つ殻を破り、次の「戴冠」へ突き進む。
Vリーグ関係のチームの試合結果は、下記のとおりです。
【成年女子】
<1回戦>
滋賀県(東レアローズ)<3-2>茨城県(日立リヴァーレ)
山形県(パイオニアレッドウィングス)<3-2>岡山県(岡山シーガルズ)
岐阜県(JAぎふリオレーナ)<3-2>埼玉県(上尾メディックス(埼玉選抜))
熊本県(フォレストリーヴズ熊本)<0-3>山梨県
佐賀県(久光製薬スプリングス)<3-0>石川県(PFUブルーキャッツ)
<2回戦(準々決勝)>
山形県(パイオニアレッドウィングス)<3-1>岐阜県(JAぎふリオレーナ)
<準決勝>
滋賀県(東レアローズ)<3-0>山形県(パイオニアレッドウィングス)
佐賀県(久光製薬スプリングス)<3-0>愛知県(トヨタ車体クインシーズ)
<決勝戦>
佐賀県(久光製薬スプリングス)<3-0>滋賀県(東レアローズ)
佐賀県は、23年ぶり2度目の優勝。
<3位決定戦>
山形県(パイオニアレッドウィングス)<3-0>愛知県(トヨタ車体クインシーズ)
(最終順位)
1位 佐賀県(久光製薬スプリングス)
2位 滋賀県(東レアローズ)
3位 山形県(パイオニアレッドウイングス)
4位 愛知県(トヨタ車体クインシーズ)
5位 岐阜県(JAぎふリオレーナ)
5位 鹿児島県(鹿屋体育大学)
7位 宮城県(東北福祉大学)
7位 山梨県(山梨中央銀行)
試合結果の詳細は、下記をご覧ください。
http://www.jva.or.jp/in_japan/games/kokutai/2012.html