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なぜ老舗大手企業はブラック会社になるのか?

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 ブラック企業といえば、IT系・ベンチャー系企業の専売特許のように言われてきた。しかし、昨年事件になった大王製紙など、最近は名の知れた老舗・同族大手企業にも、そのような実態がみられる。なぜ、かつては優良企業とされていた老舗や大手同族企業にブラック企業が多いのか。


ブラック企業アナリスト・新田龍
 海外などの事例を見るとわかりやすいですが、普通の株式会社は株主の意見が強い。でも、日本の老舗や同族企業は、株主が身内ばかりで外部の意見が入らない。だから、経営に私欲がからみやすいからブラック化するんです。世の中はIT化、グローバル化が進み労働資源は増大。さらに、高度成長期のように『黙っていてもモノが売れる時代』は終わった。結果、低賃金で長時間労働の会社が増えているのは仕方がないことです。現在、労働資源はコモディティ化して飽和状態なので、老舗だろうと、単純に労働力の値段を下げることでしか生き残れない。


 つまり、世間全体がブラック化し始めたがゆえ、老舗企業や同族系企業もその例に漏れずにブラック化したということだ。


ブラック企業アナリスト・新田龍
 これからの時代は、『他人と違う新しいアイデア』がないと生き残れない。前例主義や新しい方針を取り入れない会社は市場から駆逐され、今後ますます労働条件を悪化させていくでしょうね。


 前例主義や昔ながらの風潮は、まさに老舗や同族企業の特徴。このままいけば、革新的な中小企業に彼らが取って代わられる日も近いかもしれない。


【新田 龍氏】
 ヴィベアータ代表取締役。講演も多くこなす。著書に『ブラック企業を見抜く技術・抜け出す技術』などがある
人生を無駄にしない会社の選び方クリエーター情報なし日本実業出版社

(SPA! 2011年12月20日号掲載「なぜ老舗大手企業はブラック会社になるのか?」より)


★ブラック企業またはブラック会社とは、広義には入社を勧められない企業を指す。すなわち、労働法やその他の法令に抵触し、またはその可能性があるグレーゾーンな条件での労働を、意図的・恣意的に従業員に強いたり、関係諸法に抵触する可能性がある営業行為や従業員の健康面を無視した極端な長時間労働(サービス残業)を従業員に強いたりする、もしくはパワーハラスメントという暴力的強制を常套手段としながら本来の業務とは無関係な部分で非合理的負担を与える労働を従業員に強いる体質を持つ企業や法人(学校法人、社会福祉法人、官公庁や公営企業、医療機関なども含む)のことを指す。

コモディティ化(commoditization, commodification)は、所定の製品カテゴリー中において、メーカー(製造元企業)ごとの差・違いが不明瞭化したり、なくなること。コモディティ(commodity)化は、市場に流通している商品がメーカーごとの個性を失い、消費者にとっては何処のメーカーの品を購入しても大差ない状態のことである。なお英語の「commodity」は日用品程度の意味しかない。

 どのブランドにおいても基本的に、品質に大差がなくなる傾向のこと。実際に今日の競争環境では重要な属性間で目立った違いが存在することは少ない。そのため多くの有力ブランドは同質化しているといえる。消費者から見るとどこのブランドの品も大差がないので、購入の際には価格や量が主な判断基準となる。多くの場合は、このような背景から激しくなった価格競争によって価格が下落する。そのため、高価であった品がより低価格になり広く普及していく傾向を意味することもある。コモディティ化が進むほど、各社は自社製品の特徴を訴えにくくなる。例えば宅配便サービスの場合、翌日配送や時間指定配達など基本的なサービスは共通している。各社で異なるのは配送車や配達員の服装など副次的な要素が多い。そのため近年ではソフト面での差別化を図るために、ブランド力の強化がより重要な経営課題に掲げられることが多い。ブランド要素であるブランドネームやロゴ、スローガン、キャラクター、パッケージなどが強化され、独自のブランドイメージを構築することで、顧客との結びつきがより強くなることが期待できる。また、そのことで価格競争に左右されにくくなり、安定した顧客の確保が狙えるといえる。


 ブラック化を同質化と定義すれば、沖縄はブラック社会である。

























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