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「ツイッターで入国拒否」騒動でわかった米政府のSNS検閲「安全保障上、懸念があった」

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 英紙「DailyMail」紙(1月30日付)などによると、1月末に米国ロサンゼルスに入国しようとした20代の英国人カップルが入国を拒否されたあげく、長時間事情聴取されて強制送還に遭ったことがわかった。

 米入国管理局が入国を拒否した理由は、なんとツイッターでのつぶやきだった。

 男性が出発前(時期は不明)にこうツイートしたのだ。これだけを見ると、悪ふざけをしたのだから仕方ない、思われる人もいるだろう。しかし、「破壊する(destroy)はイギリスの若者の間で「パーティする/楽しむ」のスラングで、ツイートされた原文:「free this week for a quick gossip/prep before I go and destroy America? x」は、意訳すると「アメリカに“お楽しみ”に行く前に、今週時間あるヤツは遊ぼう」というふうになる。男性は入国管理局側にそう説明したにもかかわらず、ツイート内容に関して執拗な取り調べを受けたという。

 このカップルはメキシコの麻薬密輸人とともに12時間拘束されたというが、米国土安全保障省はニューヨーク・タイムズ紙の取材に対し「安全保障上、懸念があった」と回答し、どのような経緯でこのカップルが入国拒否に遭ったのかに関して明言を避けている。

 英メディアはこの騒動に関して、「アメリカにはソーシャル・メディアを24時間、モニタリングするシステムがあり、ユーザーに知られることなく発言内容や投稿データを“検閲”している」と反発している。日本人であってもツイッターやフェイスブックでの「発言」は常にモニタリングされているのだ。最も恐ろしいことは、こうしたデータはどのように蓄積され、誰が閲覧でき、どう利用されるのかが一切、わかっていないことだ。

 くしくもSPA!1月31日号では、中国版ツイッター最大手「新浪微博」において、民主活動家の言葉をリツイートしただけで中国公安(警察)に8時間も拘束された中国人女性の事件について報じたばかり。社会主義一党独裁国家で起きた事件と、今回の騒動はまったく別物と考えるかもしれないが、どちらも根底には巨大権力による「社会の安定を乱すおそれのあるものは徹底的に排除」という共通項が見て取れる。

「アメリカってホント傲慢な国だな、潰れてしまえばいい」

 こんな冗談ツイートをしたおかげで、数年後ハワイで入国拒否される――そんなことが現実になる日が来るのかもしれない。

(SPA! 2012年1月31日掲載「「ツイッターで入国拒否」騒動でわかった米政府のSNS検閲」より)






























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