山口県周南市金峰(みたけ)の連続放火殺人事件で逮捕された保見光成容疑者(63)の飼い犬が、保見容疑者が確保されたのとほぼ同時刻に死んでいたことが28日までに分かった。
周南市の動物保護団体のホームページによると、25日に保見容疑者が飼っていたゴールデンレトリバーなど2匹を保護。保護した際に体調に問題はなかったという。
しかし、ゴールデンレトリバーは26日になって状態が急変。動物病院に緊急搬送したが、午前9時6分に死亡が確認された。死因は心臓発作で、犬の名前は「オリーブ」だったという。21日夜の事件後、行方をくらましていた保見容疑者が、現場集落から約1キロ離れた山中で身柄を確保されたのは、26日午前9時5分ごろだった。
保見容疑者は、犬を散歩させる様子がたびたび目撃されていた。知人男性は「病気のゴールデンレトリバーを拾って病院へ連れて行き、その後もずっと飼っていた。もうすぐ死ぬだろうと思って、私は見て見ぬふりをしたのに」と話している。一方で、住民に「臭い」と言われるなど、犬をめぐってトラブルになったこともあったという。
この事件では被害者に対してより容疑者の方に同情を寄せる人が多い。その心情を支えているのが『中学を卒業して村を出て都会へ働きに行って、親の世話・介護をする為に村に帰って来た。それを、村を裏切った出戻り者とみなし、保見光成を、村八分にして、何癖付けて、徹底的に疎外し、馬鹿にし、嫌がらせをし、いたぶり続けた、被害者と村民達』という見方である。
多分に村落的共同体や限界集落を悪意的偏見で評価しているきらいはある。限界集落に詳しい専門家によれば、村人は”開放的干渉的”らしい。実はそれは日本に住み、日本人の性格を知った外国人がよく抱く印象でもある。(日本人はとても優しく親切。でも極端な世話焼には閉口することもある」といった風に、外国人から見た日本人は”開放的干渉的”で限界集落の村人とさほど大差はないようだ。そして「とても開放的で、誰でも家族のように接してくれる日本人ですが、ただ、ある点で私たちは全く入り込めない。見えない原則があるようです」という印象もあるようです。
この事件を介して『あらゆる世代や外部からの移住者が共存する地域(都市部)の老人は多くは子供や孫がいて、経済的にも安定しているせいかあまり攻撃的にはならない。やばいのは、同世代の老人たちしかいない地域だ。今回の事件の限界集落だけではない。都市近郊の(60〜80年代に建設された)新興住宅地や団地もこれからその部類に入っていく。20年後には、結婚できなかった(離婚した)、経済的、子供や孫にも恵まれなかった孤独な老人たちがゾンビのよう暴れまわるぞ。それは、何も「殺し」だけじゃない。陰口、悪口、仲間はずれ、無視、騒音、暴言、ゴミ屋敷、危険運転、猟銃や包丁を持って徘徊、そして迷惑な自殺・・・。』と老人の危険性を指摘する見方もある。