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パナソニック、赤字7千億円超にー液晶やプラズマテレビの「過ち」は繰り返さない 社長・大坪文雄

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 パナソニックは2012年3月期連結決算の業績予想を大幅に下方修正する。

 税引き後利益の赤字額は、昨年10月時点に予想した4200億円から7000億円を超える規模に膨らむ見込みで、02年3月期の4277億円を上回り過去最悪となる。

 大坪文雄社長が3日午後、東京都内で記者会見して説明する。本業のもうけを示す営業利益も1000億円近く少ない数百億円に落ち込んだ模様だ。

 欧州危機の深刻化で10月以降も海外での需要が伸び悩んだうえ、円高が進んだため、輸出を中心に採算が悪化した。タイの洪水被害も製品の製造や出荷に影響した。

 三洋電機を買収した際の「のれん代」(ブランド力や販売競争力への対価)の償却に多額の費用を計上したことも、赤字幅を拡大させる要因となった。



 12薄型テレビを筆頭に、日本メーカーが苦戦しているグローバルな家電ビジネス。米国で開かれたCES(国際家電見本市)を訪れたパナソニックの大坪文雄社長に、今後の展望を聞いた。

 韓国メーカーの勢いを肌で感じた。有機ELテレビの市場投入もそう遠くないと感じた。特にサムスン電子はテレビも携帯端末もすべてネットワークにつながり、幅広い商品ですべてのコンテンツが共有できる。パナソニックが早くこうなっていなくてはと思ったほどだ。

 ただし私たちは有機ELテレビを、プラズマや液晶と同じビジネスモデルにはしない。パネルから半導体まで自前で一貫生産して、大きな構造改革(リストラ)につながった。有機ELの開発ターゲットは大画面だ。遅れるからには、より優れたものを出す。2015年には、マスとしてそれなりのボリュームになるかもしれない。それより早くないといけない。

──グローバル市場でどう成長できるのか。

 米国ではセキュリティやLED照明、太陽光パネルなどが順調に拡大している。CESの会期中に、あるレーシング場を見に行くが、太陽光パネルが張ってあり、セキュリティ設備も含めて「まるごと」に近いビジネスができるのではないか。

──来年度以降も社長続投の意思があるのか

 単品ではないソリューションやシステムアップした案件は何件も出てきている。展示ブースはエネルギーマネジメントや(スマートシティの)「Fujisawa サスティナブル・スマートタウン」の事例も含めて、きっちり訴求できている。ここに一日の長がある。また白物家電については大規模ではないが、(北米市場に)エアコンや冷蔵庫を投入していく。米国で人気ブランドのLGのキャッチアップは簡単ではないが、今から米国のマーケットを攻める。テレビもスマートテレビを商品化しており、サムスンやLGと対等の事業にできる。

──来年度以降も社長続投の意思があるのか。

 明言するつもりはない。これだけ痛みの伴う改革を社員とやっている。今年1月から新体制が発足して、新しい歩みを踏み出そうとしている。そのために11年に大きな改革をして、環境革新企業として(これまでの)重みを引きずらないようにした。ただ改革をしている限り、大事なのは収益力を回復させること。そのため全従業員が一致団結して、収益回復に臨むのがいちばん大事だ。そういうコメントしかない。


(2012年2月3日 読売新聞「パナソニック、赤字7千億円超に…過去最悪」より)
(ダイヤモンド・オンライン「パナソニック社長 大坪文雄 液晶やプラズマテレビの「過ち」は繰り返さない」より)

























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