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知的障害者にエアガン・虐待、スリル目的の犯行に猶予判決 被害者の弟”判決は納得できない”

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 福岡県小郡市の障害者就労支援施設「ひまわり」で起きた虐待事件で、3件の暴行罪に問われた元管理職坂本静治被告(48)の判決が5日、福岡地裁久留米支部であった。

 大原純平裁判官は「極めて卑劣な犯行だが、社会的制裁も受けている」と述べ、懲役1年6月、執行猶予3年(求刑・懲役1年6月)の有罪判決を言い渡した。

 判決によると、坂本被告は2011年5月〜12年5月に同施設内で、知的障害がある50歳代の男性通所者に対し、至近距離からエアガンを発射したり、水路に蹴り落としたりしたほか、ダーツの的を描いた段ボールの下にこの男性を座らせ、千枚通しを的に投げつける暴行を加えた。

 判決は、「被害者が驚いたり、水路でずぶぬれになったりした様子を携帯電話で動画撮影できれば面白いと考えたほか、スリル目的で犯行に及んだ」と動機の悪質さを指摘。その上で「強く非難されるべきだが、施設を懲戒解雇され、被害弁償もした。反省の態度を示し、二度と福祉関係の仕事はしないとしている」などと執行猶予とした理由を述べた。

 同施設は、同市のNPO法人「リブロ」(坂本勉理事長)が運営。坂本被告の弁護人でリブロの代理人弁護士は「判決を厳粛に受けとめ、二度とこのような事件が起きないようにしたい」と述べた。リブロに対しては、福岡、佐賀両県が5月10日、障害者総合支援法に基づき、運営体制の刷新などを求める改善命令を出している。同月末に改善報告書が提出されており、両県が審査を続けている。

 判決後、被害男性の弟(54)は「兄の心の傷は一生残り、執行猶予判決は納得できない」と不満を訴えた。


























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