日本列島は8日、太平洋高気圧が南から張り出している影響で、関東地方から西日本にかけて最高気温が30度以上の「真夏日」を観測した。午前から最高気温35度以上の「猛暑日」となる地域も出ており、気象庁は熱中症の危険が高まるとして、こまめな水分補給をするよう注意を促している。
気象庁は同日、九州、四国、中国、近畿、東海の各地方が梅雨明けしたとみられると発表した。これで北陸と東北、梅雨のない北海道を除く列島各地が梅雨明けとなった。
気象庁によると、正午現在、全国927地点のうち522地点で真夏日、22地点で猛暑日となった。東京都心(大手町)は34.2度を観測し、朝からうだるような暑さ。
このほか、甲府市で35.7度、埼玉県熊谷市では34.9度。名古屋市も35.1度まで上昇している。
同庁によると、8日の予想最高気温は東京が35度、熊谷市が36度、名古屋が37度。同庁の担当者は「暑さに体が慣れていないこの時期は特に熱中症に気をつけてほしい」と話している。
NHKが各地の消防などに取材した結果、8日、熱中症とみられる症状で病院に運ばれた人は、全国で少なくとも1183人に上り、合わせて4人が意識不明の重体になっています。
このうち、愛知県碧南市では70代の男性が、一宮市では80代の女性が、それぞれ屋外で倒れているのが見つかり、意識不明の重体となっています。
また、長野県松川町では、体育祭に参加していた高校生21人が熱中症とみられる症状を訴えて病院に搬送され、このうち1人が入院して手当てを受けています。
NHKが各地の消防や警察に取材して午後8時現在でまとめたところ、8日に熱中症とみられる症状で病院に運ばれた人は、▽愛知県で109人、▽埼玉県で107人、▽大阪府と神奈川県でそれぞれ76人、▽千葉県で71人など、全国の46の都道府県で少なくとも1183人に上り、このうち▽愛知と埼玉、それに山梨の各県で合わせて4人が意識不明の重体になっています。