政府は2日、復興関連予算が被災地と関係が薄い事業に使われていた問題で、未執行の1017億円の返還を要請すると正式発表した。根本匠復興相が同日開いた復興推進会議で明らかにした。基金を所管する省庁が自治体や公益法人に返還を要請する。
政府は2011年度3次補正予算と12年度当初予算で1兆1570億円を自治体などがつくった16基金23事業に配分した。未執行額は5月末時点で1428億円で、そのうち412億円は被災地や被災者に使途を限定して執行する。
返還の見込み額は経済産業省が所管する基金が554億円と最も多く、農林水産省が325億円、厚生労働省が122億円と続く。
ただ今回の要請には法的な拘束力はなく、実際に1000億円超が返還されるかは不透明だ。