福岡県築上町の民家が全焼し、住人の山本利幸さん(65)が首を切られた状態で救出され、焼け跡から男女2遺体が見つかった事件で、現場近くの駐車場に熊本ナンバーの不審車が残されていたことが2日、福岡県警への取材で分かった。車の近くには包丁も落ちていた。県警は車を押収し、事件との関連を調べている。
県警は2日、山本さんへの殺人未遂、妻の富美子さん(64)とみられる女性の遺体に関する殺人、現住建造物等放火の3つの容疑で現場検証を実施した。
山本さん宅から10メートルほど離れた駐車場には熊本県の男性名義の軽自動車があり、持ち主と連絡が取れないという。県警は焼け跡から見つかった身元不明の男性遺体との関連も調べている。
また、司法解剖の結果、女性遺体は首の後ろ側を切られたことによる頸髄損傷が死因と断定。男性遺体の死因は焼死だった。
事件は1日未明に発生し、木造2階建て約120平方メートルが全焼。近隣住人に救出された山本さんは首や両腕に複数の切り傷があり、両腕は骨が折れて皮膚から飛び出していた。病院搬送時には「男に襲われた」と証言した。