パキスタン下院(定数342、任期5年)選挙は11日、投開票が行われ、野党パキスタン・イスラム教徒連盟シャリフ派=PML(N)=を率いるナワズ・シャリフ元首相(63)は同日夜(日本時間12日未明)、地元の東部ラホールで支持者を前に「わが党が第1党となることは確実だ」などと演説、事実上の勝利宣言をした。
開票作業は続いているが、地元メディアなどによると、同党は解散前の91議席から増やして、100議席超を獲得する見通しだ。
ザルダリ大統領(57)の与党第1党パキスタン人民党(PPP)は汚職体質などが批判され解散前の124議席から3分の1程度に激減するとみられる惨敗。
クリケットの元スター選手のイムラン・カーン氏(60)が率いる野党パキスタン正義運動(PTI)が高学歴層や若年層の支持で躍進、第2党の座をうかがっている。
PML(N)とPTIは米国の対テロ作戦への協調を見直すよう訴えており、今後パキスタンが対米協力路線の変更を迫られる可能性もある。
ただ、いずれも過半数には達せず、選挙結果確定後は、小党も含んだ連立協議が本格化する。連立次第では政権が不安定化する恐れもある。