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パチスロ大手のユニバーサル”謝罪報道を行わない場合は、法的措置を検討する”カジノめぐる朝日回答に反論

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■ユニバーサル、カジノめぐる朝日回答に反論 訴訟提起に言及し謝罪報道求める(堀越憲二 東洋経済)

 朝日新聞が相次ぎフィリピンでのカジノ疑惑問題を報道した、パチスロ大手のユニバーサルエンターテインメントは2月18日、「朝日新聞からの返答とこれに対する当社見解」を発表した。

 その内容としては、ユニバーサルが先日(2月13日)発表したリリース「朝日新聞担当記者への要請事項について」に対する回答が朝日新聞側からあったことを明らかにするとともに、回答内容への批判が書かれている。

 ユニバーサル側の今回の見解を要約すると、「朝日新聞は担当記者でなく、広報部名で回答してきており、組織で対応してきたこと、ユニバーサルが要求した証拠の提示は情報源の秘匿からできないという回答であったこと、また、要求もしていない別の証拠を出してきて、記事の裏づけをする形を取り、証拠の提示ということと話をすり替えてきていること」を指摘。

「朝日新聞が別に出してきた証拠と称するものも、信用性がないものである」と疑問を投げかけ、さらに「情報源の秘匿といっているが、この別の証拠には秘匿すべき書面の作成者の個人名を出すなど矛盾した回答になっている」と批判している。

 ユニバーサルはさらに、「当社は、情報源を明らかにしてくれとは要求しておらず、朝日新聞が1面トップ記事で書くほどだから、その根拠となる文書が本物かどうか、朝日新聞担当記者が持っているのであれば、それを見せて欲しいと言っているだけ。当社の内部資料というなら、それがどうして情報源の秘匿ということにつながるのか。話をすり替えている」という趣旨の批判を展開。

 見解では、「別の証拠」についても次のように言及している。要約すると、「これも信用性のない書面で(なぜ信用性がないのかというユニバーサル側の考える根拠を詳しく述べ)、朝日新聞がこれを記事の根拠にするのはおかしい」とし、結論として、「証拠が提示できず、別の書面も信用性のないものであり、これらを根拠としている朝日新聞の記事は誤報ないし虚偽の報道であったと判断せざるをえない」としている。

 ユニバーサルは同日、上記の見解とは別に、「ロイター及び朝日新聞による一連の報道に対する当社の見解」についても発表している。

 その内容を要約すると、「ロイター、朝日新聞の報道、記事は、現在ユニバーサルと係争中の米国ウィン・リゾーツ社の調査報告書に一方的に依拠したもの」とし、「その調査報告書は不正な手続きで作成され、米国の海外腐敗防止法に関する法解釈に致命的かつ多数の誤りを犯しているものであり、信用性のないもの」と主張。そして、「こうした一連の報道、記事の背景には、ウィン社と、ユニバーサルとウィン社の窓口役をしていたアルゼUSA日本支社元従業員Nとが仕組んだシナリオがある」といわんばかりの内容が続いている。

 実際、ユニバーサルが保有しているウィン社株(ウィン社株式の19.5%)については、ウィン社側が今回の疑惑報道を受けて、ユニバーサルから強制的に割安で買い入れる権利があると主張し、その手続きに入っている(ユニバーサルは訴訟を提起し、現在米国で裁判所の判断待ち)。

 また、この2月にも開かれると見られるウィン社の臨時株主総会では、ウィン社の取締役となっているユニバーサルの岡田和生会長を解任する議案が予定されているもようで、ウィン社は、同社の経営からユニバーサルを追い出そうとする動きがあるとされる。ユニバーサルが「今回の一連の疑惑報道は、ウィン社が仕組んだスキャンダルづくり」という趣旨の主張を展開する背景にはそうした事情もあるようだ。

 いずれにしろ、ボールはユニバーサルから朝日新聞にいったん投げ返された形になった。ユニバーサルは「謝罪報道を行わない場合は、法的措置を検討する」としており、フィリピンのカジノ疑惑問題の行方も含めて、今後の展開はなお予断を許さない状況だ。
























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