サッポロビールの「サッポロ 麦とホップ」新CMに、従来のイメージキャラクターである俳優・田村正和に加え、ギタリスト・布袋寅泰、女優・前田敦子が決まり、布袋と前田が発表会に登場した。前田はこの日が初対面となる布袋から「うわさ以上におきれいですね」と褒められ、「いえいえ。ありがとうございます」と大照れ。布袋の印象については「ものすごく優しくて、すごく大きい…。でも、会った瞬間に笑顔で緊張から救われました」とホッとした表情を見せた。新CM「ビールと間違える布袋さん編」「ビールと間違える前田さん編」「金か?黒か?編」は5日から放送。
元AKB・前田敦子が、「サッポロ 麦とホップ」の新CMに出演することについて、ネット上では批判が飛び交っている。前田とお酒といえば、昨年9月に佐藤健との合コンを週刊誌に報道されたことが記憶に新しい。お尻を丸出しにするまで泥酔した前田の姿は、ファンに大きな衝撃を与えた。にもかかわらず、わずか半年足らずでのCM起用――イメージが重視されるCM出演だけに、非難が起こるのは当然の流れだろう。
前田は新CMで田村正和と、同じく新イメージキャラクターに就任した布袋寅泰と共演するという。4日の記者会見では、「ビールの美味しさは最近わかってきたばかりですが、私でも美味しいと思えるくらい美味しいです!」と笑顔を振りまいていた。
すでに“お尻丸出し”は過去のことになっているのかもしれないが、やはり多額の契約金が発生するCMには、さまざまな規約が存在しており、違反した際の多額な賠償金についても常々報道されている。ある芸能プロ関係者は「うちは、『いかにCMで稼げるか』を重要視しており、それを念頭においてタレントの戦略を考えていると言っても過言ではありません」と語るほど。
数ある芸能界の仕事の中でも、特に注意深く行う必要のあるCM契約だが、前田の所属事務所の先輩だった有名女優は、同じくお酒のCMの契約上で問題が発生していたという。
広告代理店関係者
1990年代の話になりますが、当時高島礼子が出演していた酒造メーカー・黄桜とのCM契約で、少々トラブルが起こったんです。高島は契約期間中にあるドラマの出演オファーを受けたのですが、そこでの役どころが『泥酔してみんなに絡んでしまう女性』というものだった。撮影は滞りなく終了したのですが、オンエア前に黄桜関係者が『CMのイメージを著しく損なう』と抗議したんです。
高島が当時出演していたのも、上品なイメージのCMだったことから、スポンサーの反感は当然の話。結局ドラマは降板することになり、出演シーンはすべて別の女優が演じたものと差し替えられてしまった。
広告代理店関係者
この再撮影には、ギャランティやセッティング費など諸々を含めると、数百万円もの金額が掛かってしまいました。しかし高島や所属事務所は、そうしてでもスポンサーとの関係を保つことを選択したというわけです。企業とタレントのCM契約というのは、これほどデリケートな話なんです。
今回の前田の起用に関しても、当然泥酔や“お尻丸出し”報道については調査されていたことだろう。「しかし、それを上回る人気や業界の評判などもあって、前田の出演は決定したのでしょう。しかし再び同じようなことを起こしてしまえば、それこそ数百万円では済まないと思われます」(広告代理店関係者)というだけに、少なくとも前田は契約期間中、飲酒自体を控えた方がいいのかもしれない。