政府は、11日の閣議で決定した答弁書で、民主党が政権を担っていた3年3か月の間に、いわゆる官房機密費がおよそ37億円支出されたことを明らかにしました。この答弁書は、共産党の塩川鉄也衆議院議員の質問主意書に対するものです。
それによりますと、民主党が政権を担っていた平成21年9月からの3年3か月の間に、いわゆる官房機密費が37億2000万円支出されたとしています。このうち、野田内閣では15億3000万円が支出され、今年度は9回に分けて1億円ずつ、合わせて9億円が支出されたとしています。
また、答弁書では、去年12月に当時の藤村官房長官がまとめた「一定期間のあと、支出した時期や大まかな金額を公開することは可能だ」などとする私案について、菅官房長官に引き継ぎが行われたことを明らかにしたうえで、「官房機密費の透明性の確保を図る方策について検討するなかで、必要に応じて参考としたい」としています。
政府は11日の閣議で、野田政権下で計15億3000万円の内閣官房機密費(報償費)を国庫から支出したとする答弁書を決定した。期間は2011年9月2日の発足から12年12月26日まで。未使用額は約2172万円で、国庫に返納した。
政権交代した09年9月以降、民主党政権に支出された機密費の合計は37億2000万円だった。菅義偉官房長官は11日の記者会見で「民主党も政権を運営していく中で必要性を認めて、そのような支出になったのだろう」と述べた。
藤村修前官房長官は昨年12月に「支出相手方や支払い目的などは極めて秘匿性の高い情報で公開に適さない」との私案を公表。答弁書は私案について「必要に応じて参考にする」としている。