北朝鮮のキム・ジョンイル総書記が死去してから17日で1年となるのを前に、ピョンヤンでは、キム・ジョンウン第1書記が出席して中央追悼大会が開かれ、キム総書記の業績を改めて強調した。
中央追悼大会は、16日午前11時から国営の朝鮮中央テレビで中継され、はじめに鎮魂歌が流れるなか、全員でキム・ジョンイル総書記の肖像画に向かって黙祷をささげた。
大会にはキム・ジョンウン第1書記も出席しましたが、みずから発言することはなく、代わりにキム・ヨンナム(金永南)最高人民会議常任委員長が演説した。
この中で、核開発を含む軍事面でのキム総書記の業績をたたえたほか、「衛星を打ち上げるというキム総書記の遺訓を貫徹するため、キム第1書記が精力的に指導をした」として、キム第1書記が事実上の長距離弾道ミサイルの発射を直接指揮したことに言及すると、会場から大きな拍手が上がった。
朝鮮中央テレビでは、17日でキム総書記の死去から1年となるのを前に、ここ数日、キム総書記の記録映画を繰り返し放送している。
北朝鮮指導部としては、16日の追悼大会などを通じてキム総書記の業績を改めて強調することで、息子であるキム第1書記が正当な指導者であるとアピールするねらいがあるものとみられる。
ラヂオプレス(RP)によると、軍を代表して演説したチェリョンヘ(崔竜海)軍総政治局長の階級が「大将」と紹介され、「次帥」からの降格が判明した。また、人民武力相解任が指摘されていたキムジョンガク(金正覚)氏が正恩氏から12人置いた末席だったのに対し、後任に就いたとされるキムギョクシク(金格植)氏は5番目の席だった。人事で正恩氏への忠誠心を競わせ、軍を掌握する作業が続いているとみられる。