2日午前1時前、沖縄県読谷村古堅の居酒屋から「米兵らしき男が酔って暴れている」との110番があった。その後、米兵は居酒屋のあるビルの3階民家に侵入し、屋内にいた男子中学生(13)の左ほおを殴打したとみられる。米兵は民家の窓から出ようとして転落、負傷したため、米軍基地内の病院へ搬送され、そのまま入院した。沖縄県警は住居侵入と傷害などの疑いで捜査している。
在日米軍は、先月16日に米海軍兵2人が起こした集団強姦(ごうかん)致傷事件を受け、19日に日本に駐留するすべての米軍兵士に対し夜間外出(午後11時〜翌午前5時)の禁止令を出したばかり。外出禁止時間帯の事件のため、米軍に対する反発や、垂直離着陸機MV22オスプレイの強行配備への反発が沖縄全体で更に強まるのは必至だ。
沖縄県警によると、所持していた身分証明書から、嘉手納基地(同県嘉手納町など)に所属する24歳の米兵で、米軍も米兵と認めているという。侵入した民家は鍵が掛かっておらず、米兵と男子中学生に面識はなかった。米兵は民家内のテレビなども蹴って壊したといい、器物損壊の疑いもある。男子中学生も米兵も重傷ではないという。
米兵の身柄については、県警と米軍の間で今後、調整する。しかし、日米地位協定により、日本側への身柄引き渡しが実現するかは不透明だ。
ニライ消防本部(同県嘉手納町)によると、同日午前1時3分に県警から通報があり、救急隊員が現場に駆けつけた。通常、外国人の場合は本人に確認を取った上で近くの米軍の海軍病院(同県北谷町)へ搬送している。今回も米兵本人が了解したため、同1時33分に海軍病院へ搬送した。搬送時、米兵は意識があり、全身の痛みを訴えていたという。