IDやパスワードを盗み取るフィッシングサイトを作成するプログラムを提供したとして、千葉県警サイバー犯罪対策課などは30日、不正指令電磁的記録作成等(提供)の非行事実で、石川県に住む中学2年の少年(14)を補導し、同県中央児童相談所に通告したと発表した。通告は23日付。
同課によると、フィッシングサイトプログラムを提供したとして、不正指令電磁的記録作成等罪が適用されるのは全国でも初めてという。少年は「注目を集めたかった。プログラムは自分で作成した」と話しているという。
非行事実は少年が13歳だった平成23年11月20日ごろ、インターネットの会員交流サイトのログインページに似せた画面を表示し、入力されたIDやパスワードを盗み取るフィッシングサイトのプログラムを自身のブログ上で公開・提供し、今年3月4日ごろ、さいたま市の少年=当時13歳、不正アクセス禁止法違反容疑で送致=にダウンロードさせたとしている。
同課によると、石川県の少年が提供したプログラムを利用したとみられるフィッシングサイトを、今年5月までに12件確認。盗んだIDやパスワードを悪用した被害などは確認されていない。少年は「独学でパソコン知識を習得した」と話し、自身のブログで、海外レンタルサーバーを利用したフィッシングサイト作成の指南も行っていたとみられるという。