在沖米海兵隊は18日、垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの飛行訓練を3日ぶりに実施した。午後2時22分、2機同時に米軍伊江島補助飛行場に飛来し、午後3時8分までに離着陸を7回繰り返した。2機編隊で訓練するのは初めて。伊江村などで集落上空の飛行も確認された。
オスプレイは午後1時13分に普天間飛行場を離陸した。伊江島補助飛行場内の強襲揚陸艦の甲板を模した着陸帯「LHDデッキ」で、2機が同時にヘリモードで着陸、1〜2分後に離陸した後、旋回しながら固定翼機モードに変わり、再びヘリモードで着陸する訓練を繰り返した。
同飛行場に隣接する同村西崎区の儀間五子区長は「1機の時は公民館の中まではあまり聞こえなかったが、今日は風向きのせいもありかなり響いた。振動で窓ガラスが『ガラガラ』と揺れた。これが続くと思うと先が思いやられる」と話した。
18日に訓練したのは機体番号「01」「06」の機体で、「01」の飛行は沖縄配備後初めて。午後3時28分までに2機とも帰還した。
19日正午すぎ、愛媛県大洲市豊茂で、地元住民と市職員が米軍の新型輸送機MV22オスプレイとみられる機体を目撃し、市は県に通報した。沖縄県の米軍普天間飛行場に配備されたオスプレイ2機が午後0時半すぎ、山口県の岩国基地に着陸しており、この機体を目撃した可能性がある。愛媛県総務管理課は通報を受け、防衛省中国四国防衛局に飛行ルートなどを照会。併せて「県民の不安は強い」として、積極的な情報開示や日米両政府で合意した飛行ルールの順守などを申し入れた。中国四国防衛局は、19日にオスプレイが愛媛上空を飛行したかどうかは、米側からの情報提供がないため分からないと説明。愛媛県の照会を受け、本省に確認中としている。
藤村修官房長官は19日午後の記者会見で、米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ2機が配備先の普天間飛行場(沖縄県)から岩国基地(山口県)に移動したことについて、「航空ショーのために韓国へ移動する途中であって、給油などのために立ち寄ったのではないか」と述べた。藤村長官によると、オスプレイ2機は同日午後0時30分ごろに岩国基地に着陸、同1時50分に出発した。同長官は「現時点で(オスプレイの)本格運用には至っていないという認識だ」とも語った。
樽床総務相は19日の閣議後の記者会見で、定例の全国都道府県知事会議を11月2日に首相官邸で開くと発表した。樽床氏は、沖縄の米軍普天間飛行場に配備された新型輸送機オスプレイの本土への訓練移転に関連し、「沖縄の負担を日本全体でどう分かち合うかという観点から、真摯な議論が行われればいいのでは」と述べ、議題になるとの見通しを示した。同機の訓練移転については、森本防衛相が各知事に協力を求める意向を示している。
沖縄県内でアメリカ軍の兵士2人が女性を乱暴したなどとして逮捕された事件や、新型輸送機オスプレイの普天間基地への配備に抗議するデモ行進が、沖縄のアメリカ軍の基地の前で行われ、参加者が基地の撤去などを訴えました。
午後6時ごろから始まったデモ行進には、市民団体や労働組合などからおよそ300人が参加しました。はじめにデモ行進を主催した団体の代表が、「オスプレイの配備に加え、女性を乱暴するという卑劣な事件まで発生した。問題の解決には、基地を撤去するしかない」と訴えました。そして、オスプレイが配備された普天間基地から、沖縄に駐留するアメリカ軍のトップ、4軍調整官の事務所のあるキャンプ瑞慶覧の前までおよそ2キロを行進し、「あしき隣人は出て行け」とか、「オスプレイの強行配備を許さない」などとシュプレヒコールを繰り返しました。
デモ行進に参加した30歳の女性は「オスプレイの配備に続いて女性への乱暴事件までが起き、怒りを通り越してあきれている」と話していました。また、61歳の男性は「綱紀粛正といっても全く状況は変わっていない。今後もこうした機会に参加して戦っていきたい」と話していました。
沖縄県の米軍普天間飛行場に配備された新型輸送機MV22オスプレイ2機が、20〜21日に開かれる航空ショーに参加するため、山口県の米軍岩国基地を経由して、19日午後3時半ごろ韓国北西部の在韓米軍烏山基地に到着した。同基地関係者が明らかにした。今月6日の普天間配備完了後、オスプレイの海外派遣が確認されたのは初めて。オスプレイは19日昼すぎ、岩国基地に一時着陸。1時間余り駐機後に韓国に向かった。
空中給油機能があるオスプレイの戦闘行動半径は1回の給油で約1100キロ。沖縄からソウル、台湾、中国沿岸部も航続距離圏内に入る。沖縄での運用が本格化すれば、有事を想定した長距離移動訓練が実施される。
岩国基地とキャンプ富士(静岡県)を拠点に、日本本土での低空飛行訓練も行われる。
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嘉手納飛行場における訓練移転が、騒音の負担という観点からすると、逆に航空機の飛来を増加させ、負担を増加させた。オスプレイの訓練移転も似た結果にならないという保障はない。