兵庫県尼崎市の住宅から3遺体が見つかった事件にからみ、別のドラム缶事件で傷害致死罪などで起訴された角田美代子被告(64)の30代の養子の兄と、自宅マンションの連帯債務者の女性、元所有者の男性の弟の3人が行方不明になっていることが17日、捜査関係者への取材で分かった。
県警によると、角田被告の周辺で20〜80代の男女7人が行方不明となり、これまで4人については角田被告との関係が分かっていた。これで7人全員の関係が判明したことになる。
角田被告周辺の複数の関係者が「1人はコンクリート詰めにして岡山の海に捨てた」「高松市の住宅周辺にも埋めた」などと具体的に証言していることから、県警は裏付けるため、近く行方不明者を捜索する方針。
また尼崎市の住宅の3遺体について、住人の関係者が県警に「女性の2遺体は2008〜09年ごろに、男性はその数年前に捨てられた」と証言していることも分かった。死体遺棄罪の時効は3年のため、県警は具体的な時期や証言の信ぴょう性を調べている。
関係者によると、マンションは角田被告の義理の妹の夫(故人)が05年まで所有。角田被告の兄の交際相手だった女性が連帯債務者になっていた。その後、マンションは義理の妹名義に変更され、夫の弟と女性が行方不明になった。
ほかの行方不明者は3遺体が見つかった住宅に住んでいた女性(87)と次女、孫で角田被告の息子の妻に当たる角田瑠衣すみだ・るい被告(27)=窃盗罪で起訴=の姉(29)、高松市に住んでいた瑠衣被告の60代の伯父。