昨年8月、モデルとして派遣された愛知淑徳大3年朝日なつみさん=当時(21)=が殺害された事件の裁判員裁判で、名古屋地裁(入江猛裁判長)は15日、殺人と死体損壊・遺棄などの罪に問われた無職丹羽雄治被告(47)に懲役27年(求刑無期懲役)の判決を言い渡した。
検察側は公判で「わいせつ目的で計画的だったことは明らか」と指摘。警察に通報されないための口封じで、強い殺意があったと主張した。弁護側はわいせつ目的を否定した上で「悲鳴に反応し思わず刺してしまっただけで、強い殺意はなかった」と反論。懲役18年程度が相当としていた。
起訴状によると、丹羽被告は昨年8月10日、愛知県一宮市の自宅でわいせつな行為をしようと朝日さんを縛り脅迫。抵抗されたため首をナイフで刺して殺害し、岐阜県多治見市内の山林で遺体を損壊、遺棄したなどとしている。