昨日、知事と市長は豆腐に鎹を打つために東京へ行った。
※豆腐に鎹(くぎ)を打っても何も役に立たないように、何も役に立たないような様。
◆使用例 彼に色々いっても聞かないから。「豆腐に鎹」だよ。
※糠に釘 ぬかに釘を打つこと。なんの手ごたえもなく、効き目のないことのたとえ。暖簾に腕押し。ぬかくぎ。「いくら注意しても―だ」
静岡県の川勝平太知事は9日の定例記者会見で、米軍の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に配備されたことについて「ハワイでの飛行訓練は住民の反対で中止になったのに、周辺に市街地がある普天間で訓練を行うのは何事かと思っている」と批判した。
しかし、ハワイの例は海軍のものであり、また中止になった理由は住民の反対ばかりではなく、環境保護法に引っ掛かるからだとされている。
静岡県御殿場市のキャンプ富士での訓練については「連絡は一切ない。もし連絡があれば、こうした意見も明確に申し上げたい」と述べた。
川勝知事はオスプレイの訓練場所について「キャンプ・シュワブなど広い場所はある。できれば、海上など人に迷惑がかからない場所で行うべきだ」と指摘した。だが、それは地下鉄でのテロ対策は迷惑だから他でやるべきだと言うのと同じである。
昨年からオスプレイをテーマに美術作品を制作している画家の真喜志勉さん(70)が、10日から浦添市前田のMAX PLAN(マックスプラン)で個展「SHADOW DRAWING(影絵)」を開く。19日まで。オスプレイの危険性を、真喜志さん独特のブラックジョークを交えて批判した作品15点が並ぶ。
展示室に入ると、障子紙越しに窓に浮かぶオスプレイの影が目に入る。一つ一つ見ていくうちに影は突然大きくなり、見る者を驚かせる。
壁には黒く塗った杉板に、オスプレイから激しく噴き出す下降気流を描き、その下に竹とんぼを配置した作品が11点。「飛ぶ物は落ちる。竹とんぼと同じ」といたずらっぽく笑う。英文で「未亡人製造機として知られるMV22」という言葉も書き入れている。
会場では、弟の建築家・好一さんに提供してもらい、オスプレイ開発段階で米国で起きた墜落事故の映像も上映するという。
普段から赤い服を好んで着ている真喜志さん。9月9日のオスプレイ配備に反対する県民大会には、真っ赤な帽子に真っ赤なラガーシャツ、真っ赤なスニーカーという「普段着」で参加。子どもたちと一緒に竹とんぼも飛ばした。
「オスプレイは欠陥機。僕なりの表現を見てもらいたい」と話した。
◇琉球新報社説 知事・首相会談 意図的な印象操作はやめよ 2012年10月10日
野田政権は沖縄の声に耳を傾けるという体裁を繕ってはいるが、県民の痛みと真剣に向き合うつもりなど、さらさらないことがあらためてはっきりした。それ以上に不純な動機を隠そうともしない無神経さに、怒りを禁じ得ない。
仲井真弘多知事は9日、野田佳彦首相と官邸で会談し、米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの普天間飛行場への配備撤回を求めた。首相は「重く受け止める」としながらも、配備撤回に応じることはなかった。想定内の回答であり、何ら驚くに値しない。
許し難いのは、首相会談直後に、沖縄政策に関する関係閣僚と知事との意見交換の場が政府側の提案で設定されたことだ。沖縄の基地負担軽減と沖縄振興策をセットにして話し合うこと自体、「アメとムチ」で問題解決を図ろうという魂胆が見え隠れしており、やはり不純なものを感じる。
それはオスプレイの普天間配備強行後の5日、沖縄政策に関する関係閣僚会合を開いたことからも見て取れる。外務、防衛大臣のほか、副総理や財務相らが出席し、普天間移設問題や沖縄振興策などの課題について、政府が一体となって取り組む方針を確認している。
裏を返せば、野田政権や防衛官僚などの間には、「沖縄はしょせん、金次第で片が付く」との差別意識が根強いことを示している。より悪質なのは、そのような誤った認識を、国民にも植え付けようと躍起になっていることだ。
実際にオスプレイが配備された今月1日以降、那覇、浦添、宜野湾の市街地上空では、回転翼を上に向けたヘリモードでの飛行など、日米両政府が9月に合意した安全対策に違反する飛行が頻繁に確認されている。
首相は知事との会談で「安全対策の順守をフォローアップする」と述べたが、本来ならば安全対策の順守徹底を確約するのが筋だ。そうしない、いや、できないのは、配備ありきで、米軍の運用を制限する安全対策が“空手形”であることを知っているからにほかならない。
首相―知事会談や関係閣僚会合は、沖縄は懐柔できるとの国民向けのパフォーマンスであり意図的な印象操作だとの疑いを指摘せざるを得ない。県民は単なるセレモニーやガス抜きの場など望んでいない。日本政府は即刻、オスプレイ配備の見直しを米側に要求すべきだ。
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事業と交付金・補助金のロックオン方式は、動機が不純らしい。まず、動機が不純だが、これを裏返せば動機が純粋ならいいということだろう。そして日本では動機が純粋なら法を侵してもいいという道を開く。きっと『日本政府は即刻、オスプレイ配備の見直しを米側に要求すべきだ』とする動機は純粋なものであり、そのために法を侵してもいいとしているのだろう。ロックオン方式については、それに賛成か反対かしなないだろう。反対なら事業・交付金・補助金などの関連性への代替案を提案すべきだろう。
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◇欠陥機オスプレイ 分散移転で解決しない 配備撤回 全国連帯こそ 仲井真知事・首相面談
「構造的欠陥機・オスプレイの配備撤回」
「普天間基地の一日も早い閉鎖・撤去」
これが沖縄県民の総意です。日米安保体制容認を公言する仲井真弘多知事も9日、野田佳彦首相との面談で、この県民総意に沿って要請を行いました。
では、どうやって配備撤回を担保するのか。仲井真氏が要請書で挙げた方策は「オスプレイの配置分散の実施」です。沖縄県民の基地負担は「限界に達して」おり、オスプレイを「日本全国で受け持つ形」をつくれ、というものです。
しかし、訓練移転や分散配置では何も解決しないどころか、基地被害はかえって増大します。そのことは事実が証明しています。
例えば、米空軍嘉手納基地(嘉手納町など1市2町)での戦闘機の本土への訓練移転が2006年度から実施されました。ところが、同時期から「外来機」の飛来が激増し、同基地周辺の爆音被害は過去最悪レベルに達しています。
また、09年の政権交代後、鳩山民主党政権が全国数十カ所を対象に、普天間基地の「県外移設」を模索しましたが、日本全国どこにも「移設先」など存在せず、無残な破綻を遂げました。その結果、普天間基地「固定化」の流れがいっそう強まりました。
オスプレイも普天間基地問題も、“負担の公平化”では解決せず、無条件撤去以外に道がないことは明らかです。
森本敏防衛相は仲井真氏の発言を受けて、「訓練移転その他、沖縄以外のところに負担を分かち合っていただくという必要がある」と表明。その一方で、オスプレイの配備自体は「米側に見直しを要請しない」と言明しています。ここから見えてくるのは、オスプレイの沖縄配備を維持したまま、危険な低空飛行訓練など本土での訓練を強めるという最悪の流れです。
仲井真氏の要請は、日米両政府にいいように利用される危うさがあります。
10万人以上が集まったオスプレイ配備反対県民大会(9月9日)の実行委員会は、低空飛行ルート下の自治体に代表団を派遣し、配備反対決議を要請するなど、本土との連帯を強めることを確認しています。本土の側も、沖縄県民の思いにいっそう心を寄せる必要があります。
ここにこそ、オスプレイ配備撤回の活路があります。
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オスプレイの配備や普天間基地に問題があるとすれば、“負担の公平化”では解決せず、無条件撤去か辺野古移転しか道がないことに異論を挟む人はいないだろう。
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