仏教をイメージする「縁切り村」の次はキリスト教をイメージする「死ガ二人ヲワカツマデ…」、次は儒教か回教、それともヒンズー教?
アイドルグループ「AKB48」の藤江れいなさんがヒロインを務める映画「死ガ二人ヲワカツマデ…」(松村清秀監督)が、現在ヒューマントラストシネマ渋谷(東京都渋谷区)ほか全国で順次公開中だ。映画は2本立てで、藤江さんは第二章「南瓜花−nananka−」で徐々に視力を失っていく入院患者・怜羅を演じている。映画主演はサスペンスホラー「縁切り村」(11年)に続き2作目で「ホラー映画は大好きなので、すごくうれしい」と笑顔の藤江さんに、難役での苦労と、女優という仕事について、AKB48での活動について聞いた。
「死ガ二人ヲワカツマデ…」は、エアバンド「ゴールデンボンバー」の喜矢武豊さんが主演する第一章「色ノナイ青」、藤江さんがヒロインを務める第二章「南瓜花−nananka−」の2本立て。2作とも「ゴールデンボンバー」が主題歌を歌っている。第二章は、現代の医学では治せない病で入院する怜羅(藤江さん)は徐々に視力を失っていくが、担当医の中里(豊永利行さん)との出会いで、入院生活は絶望ばかりではなかった。しかし同病院で謎の患者の連続自殺が続く。本当に自殺なのか? 誰が犯人なのか?……というサスペンスホラー。
目の不自由な主人公について、藤江さんは「ほとんど目が見えないんだけれど前向きで、周りには元気な姿を見せて気を使っている子です」といい、演技については「監督には『会話している人の耳を見て話してみて』と言われました。視線をずらして演じるのは、普段目を見て会話するのになれちゃっている分すごく難しかった」と話した。ファンに見てほしい藤江さんならではの見どころを聞くと「私、高い声が出ないので、叫び声をあげているシーンで、ちゃんと叫べているかが気になります」と苦笑した。また「普段見せていないようなゴスロリっぽい衣装を着ているので、前回のじゃんけん大会でメイド服を着たとき以来のドキドキ感(笑い)。落ち着いて大人な演技をしている私も見てほしい」と照れながら話した。
将来は「主に女優さんをやりたいですが、バラエティーやCM、いろんなジャンルで活躍できる幅のあるマルチタレントになりたい」と語る藤江さん。あこがれの女優は「香里奈さん。すごく大好きで、男女関わらず愛されていると思う。そんな人になりたい」と語った。同グループで同じく女優として活躍する大島優子さんや、卒業した前田敦子さんについては「ライバルだけれど仲間なので、そこまで強いライバル心はなく、メンバーの演技がいいと思ったら、そういうところをよく見るようにしています」と話した。
グループ内で気になるメンバーを聞くと、藤江さんは「マリコ様(篠田麻里子さん)とともちん(板野友美さん)。マリコ様は、仕事面ですごく憧れる。モデルさんやCMをやったり、マルチに活躍しているので、私もああいう方向にいきたいな。生活面では、洋服が好きで、おしゃれ番長のともちんみたいになりたい。ともちんって後輩にすごく優しいんです。私も後輩からそう思われる人になりたい」といい、「AKBは夢を身近に感じられるのですごくいい環境だなと思います」と話した。一方でメンバーとの距離が近い分つらさもあるようで「自分より後に入ってきた後輩が派生ユニットに入ったり、選抜メンバーになったりで抜かされることもある。卒業を考えたことはないんですけれど、やめたい、つらいなと思ったりもします。でも逆にそれがバネになる。目標を持つことって本当に大事だと思います」と力を込めて語っていた。
<プロフィル>
ふじえ・れいな 94年2月1日生まれ、千葉県出身。B型。第2回じゃんけん大会で準優勝し、24枚目シングル「上からマリコ」選抜メンバーとなる。その後、ぐぐたす選抜入りし、26枚目シングルのタイプBカップリング曲「ぐぐたすの空」にも参加。6月に開催された第4回AKB48選抜総選挙では40位のネクストガールズ入りした。映画では、サスペンスホラー「縁切り村」(11年)で初主演を果たしている。趣味はおしゃれ、料理など。特技はクラリネット、ドラム。