和歌山県警科学捜査研究所の男性主任研究員(49)による証拠品の鑑定結果捏造疑惑で、研究員が職場のパソコンから過去の鑑定結果を読み出した痕跡に、同僚が気づいたことから、今回のデータ流用が発覚したことがわかった。
捜査関係者によると、研究員は、科捜研所長に鑑定の決裁を受けるための部内資料として、繊維の分析結果を示す波形図を提出する際、過去のデータを流用。7月初旬、同僚が職場の共用パソコンに記録された波形図のうち、当時、行っていた鑑定とは関係のない過去の波形図のデータが読み出されていることに気づき、上司に報告し、不正が判明したという。
共用パソコンには他の研究員が行った鑑定データも入っており、自由に閲覧、読み出しができる。県警は、同僚の鑑定データも流用した可能性があるとみて分析を進めている。
鑑定なしの鑑定 書類を偽造‐和歌山県警:鑑定書類偽造の疑い、科捜研主任を捜査