沖縄生まれの人に『毎日新聞と琉球新報が行った沖縄県民を対象の調査によると、海兵隊の駐留、米軍基地の存在、アメリカとの条約の一部について、撤去・破棄すべきなどと、否定的な意見が多い。基地近隣住民にとっては騒音が酷いであろう。前回自分は引っ越せばいい、などと言ったが、生まれた故郷に対する思いは複雑だ。出来る限りずっと住んでいたいのも事実であろう。自分の故郷と住む環境を天秤にかけた結果が、現状維持だ。楽しいゲームをやるのと、酷い処理おちに耐えうる事を天秤にかけた結果がゲームをやる、というものであるのと同じく。』という見方がある。「引越せばいい」「現状維持」とは暴言としか受取れない。それは、ちょうど東北大震災の被災地の沿岸部の住民に対して「津波が気になるなら引越せばいい」と言うのと同じことだと思う。現地では集団移転の政策が次々に大臣の同意を得ているが、その「防災のひとつに集団移転がある」ということと「引越せばいい」とは似て非なるものだろう。
こうした見方が沖縄県出身者からでてくることには驚くが、しかし、同じく沖縄出身者で、基地のない街に生まれ育ち、それから東京に住み、しばらくして帰沖して「東京に住んで一番驚いたのはヘリの音がしなかったことです」という嘘を吐き、それによって社会に媚び、その媚を受け入れるという情けない県民もいるという驚きには敵わなかった。
宜野湾市は日本の法律の管轄下にある。一方、普天間飛行場は管轄外であり、その運営と管理はアメリカの法律に多く依存していある。従ってアメリカでならば、飛行場とその周辺はアメリカの法律で括っても整合性がとれるが、普天間飛行場周辺はそうとはいえない。日本の法律で対応すべきであり、その意味で「もしクリアーゾーンが欲しいのであれば、それに相応しい日本での法律を作る」べきだろう。
伊波洋一前宜野湾市長の意見が新聞に掲載された。「アメリカはすべての米軍飛行場に土地利用が禁止されているクリアゾーンを義務付けている。ところが普天間飛行場では危険なクリアゾーンが施設外にはみ出し、普天間第二小学校などの約3600人が住む約800戸の住居にまで及んでいた」と、伊波氏はアメリカ軍はアメリカが義務づけているクリアゾーン設定を普天間飛行場では違反していると指摘している。伊波氏の口調では米軍が違反しているように見えるが、それはとてもおかしい理屈である。⇒伊波氏の責任転嫁の理屈