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エジプト大統領選 同胞団が独自集計で勝利宣言、立法権を移す憲法宣言拒否ー軍と対決姿勢

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 昨年二月の民衆革命でムバラク政権が崩壊したエジプトでの大統領選の決選投票について十八日、穏健派イスラム原理主義組織ムスリム同胞団のモルシ氏(60)=自由公正党代表=が勝利宣言をした。地元メディアなどが伝えた。

 一方、対抗馬である軍出身の元首相シャフィク氏(70)の陣営は同胞団の発表を否定。逆にシャフィク氏のリードを主張するなど、選挙結果をめぐって混乱が起きている。選挙管理委員会は現段階で、公式発表をしていない。

 同胞団が全投票所の98%で行った独自集計によると、得票率はモルシ氏が52・5%、シャフィク氏が47・5%。モルシ氏は、記者会見で「近代的な民主国家を目指す」などと語った。

 モルシ氏が勝利した場合、一九五二年の軍事クーデター後、文民出身の大統領は初。民主化運動「アラブの春」で独裁政権が倒れた四カ国で初めて、イスラム主義勢力による本格政権が誕生する。シャフィク氏の当選なら、五代連続の軍出身大統領となる。

 旧政権崩壊の原動力となった若者グループやリベラル派の推す候補らは、一本化に失敗し、いずれも初回投票で敗退していた。

 八一年に就任したムバラク前大統領(84)は約三十年間、強権支配を敷いた。だが、昨年二月、チュニジアのベンアリ政権崩壊に触発された反政府デモが拡大。ムバラク氏は政権崩壊後に拘束され、デモ隊の殺害に関与した罪で今月二日、終身刑を言い渡された。



 エジプト大統領選決選投票で勝利をほぼ確実にしたイスラム原理主義組織ムスリム同胞団のモルシ氏の陣営関係者は18日、暫定統治する軍最高評議会に立法権を移すとする憲法宣言(暫定憲法に相当)に抗議し、大規模なデモを呼び掛けると語った。実権を掌握する軍部と同胞団の政治的な駆け引きが早くも始まり、政局は混迷しそうだ。

 ロイター通信によると、モルシ陣営関係者は「憲法宣言を全面的に拒否し、抗議するために(首都カイロの)タハリール広場に行く」と述べた。さらに、人民議会解散に伴い、新大統領が議会ではなく最高憲法裁判所で就任宣誓するのも拒否、議会解散を容認しない姿勢を示した。

 軍評議会が17日夜に発布した憲法宣言では、軍評議会がエジプト軍全般に関する権限を確保。現在の憲法起草委員会が機能不全に陥った場合、軍評議会が新たな委員会を設置し、憲法案に対する拒否権も持つ。






















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