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アメフト 2013シーズンはここに注目!今季の見どころ リードオプションはいかに進化するかほか

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◆リードオプションはいかに進化するか

 昨季はゾーンリードオプションを採用するチームが一気に増えた。ロバート・グリフィン(レッドスキンズ)やラッセル・ウィルソン(シーホークス)、キャム・ニュートン(パンサーズ)ら大学時代にオプションで成功したQBに活躍のチャンスを最大限に与えるため、チームが積極的にスキームに取り入れた結果だ。各チームが最も恐れるQBの負傷という危険は伴うが、効果の大きいスキームということで一気に流行の兆しを見せた。

 オプションはディフェンス選手のボールに対する反応によってプレイを選択する。ディフェンスの裏をかくことが可能なため、オフェンスは大きなゲインをすることが多い。脚力に自信のあるQBなら自らボールキャリアーとなってビッグプレイを生む。

 オプションプレイの普及に伴って、カレッジで主に使われていた「ピストルフォーメーション」もNFLに「輸入」された。49ersはバックフィールドにQBを含む4人の選手を配置する「フルハウス」などバリエーションも豊富に駆使し、スーパーボウルに出場した。

 猛威を振るいつつあるオプションだが、今季は各チームともにこの対策を用意してくるだろう。オプションが昨年以上に発展をするのか、それともかつてのワイルドキャットのように短期の流行で終わってしまうのかは今季の最大の注目点だ。

 2008年にドルフィンズが多用して話題となったワイルドキャットだが、今ではどのチームのディフェンスも対抗策を持っており、かつてほど威力を発揮しなくなったため主要なプレイとして採用するオフェンスは激減した。

 ただし、ワイルドキャットにはランに主眼を置いたプレイであり、パスの脅威がほとんどないばかりか、WRとしてラインアップするQBが十分に機能しないという弱点があった。ディフェンスはSをスクリメージライン近くにセットさせてラン守備に専念させるなど比較的簡単に対策を立てることができた。

 オプションはランフェイクからパスに移行することも十分に可能なプレイで、ワイルドキャットのようにディフェンスが的を絞ることは簡単ではない。フォーメーションもショットガンやピストルなどと組み合わせればプレイのバリエーションはまだまだ増え続けるだろう。

 今季はオレゴン大で同様のオフェンスを使ってきたチップ・ケリーがイーグルスのHCとなり、オプションプレイを導入することが予想される。また、トム・ブレイディのパスがオフェンスの中心となるペイトリオッツもティム・ティーボウを獲得したことで、オプションプレイをスポットで使用してくるかもしれない。

 オプションにはまだ多くの可能性が残されており、それがNFLにおいてコーディネーターたちの優れた頭脳と選手の卓越した身体能力をあいまってどのような進化を遂げるのかは楽しみだ。

◆ディフェンスの復権はあるか

 昨今のNFLはオフェンスが猛威を振るう傾向にあり、得点の多い試合が増えた。NFLによれば昨年の1試合平均の得点(両チーム合計)は45.5点で、過去47年で最多だったという。これはキックリターンやインターセプトリターン、ファンブルリターンなども含んだ数字だが、ディフェンスが1試合平均で許す距離も増える傾向にある。

 もともとフットボールはオフェンスが得点を入れやすいルールになっているスポーツだが、ロースコアのスリリングな展開の試合はディフェンスの奮起なくしては生まれない。

 オフェンスとディフェンスは常にイタチごっこのようなせめぎあいを展開してきた。80年代にパスがオフェンスの主流になってくると、ディフェンスはQBがパスを投げる前にプレイをつぶすブリッツによって対抗した。対するオフェンスはレシーバーを多くフィールドに出してターゲットを増やし、ショートパス多用によってブリッツの餌食になる危険を減らすウェストコーストスタイルを考案。今度はディフェンスがゾーンブリッツなど、QBを混乱させるスキームで優位に立ち、ロングパスを頻繁に使うビッグプレイ主体のオフェンスに対してはカバー2で立ちふさがった。

 現在はオフェンス優勢な時期と言っていい。パッカーズやセインツ、ペイトリオッツなどパスの安定した得点力の高いチームがエリートチームとして君臨し、さらに昨季からはオプションプレイという新たなトレンドも生まれた。ディフェンスにとっては様々なスキームにそれぞれ有効な対抗策を講じなければいけない時代になったのだ。

 パスに対抗するためにはフィジカルなCBが必要とされたが、最近では運動能力の高いLBやSがディフェンスの主役となりつつある。かつて以上にスピードが要求されるようにもなり、ディフェンス選手にかかる負荷は大きい。

 点の取り合いになる試合もフットボールの魅力だが、オフェンス有利だけではNFLは面白くない。ディフェンスの復権に期待したい。

◆今季展望

 今年のオフは比較的FAやトレードでの選手の異動が激しく、チームの戦力に影響を与えそうな有力選手の移籍が相次いだ。AFCで突出した力を持つのはブロンコスだ。昨年は第6週から11連勝でAFC最多の13勝を挙げた。ペイトン・マニング率いるオフェンスはWRウェス・ウェルカーを加えてますますパスオフェンスに磨きがかかる。ディフェンスでOLBエルビス・デューマービルを契約ミスで失ったのは痛いが、総合的に戦力はアップしている。

 対抗するチームとしては安定した力を持つペイトリオッツ、パスラッシュで猛威を振るうテキサンズあたりか。スーパーボウル王者のレイブンズはLBレイ・ルイス(引退)、Sエド・リード、WRアンクワン・ボールディンらベテラン選手を失い、一気に世代交代を図った。ダークホースとしてはベンガルズか。QBアンディ・ダルトンとA.J.グリーンのコンビも3年目を迎え、ディフェンスもフロント7は堅守だ。過去2年連続でプレイオフに出場しており、着実に力を蓄えつつある。

 NFCは昨年のカンファレンス覇者49ersが中心だ。Sデイション・ゴールドソンが抜けた穴は大きいが、アルドン・スミスやパトリック・ウィリスらLB陣は強力。CBにナムディ・アソムハが加わり、パス守備の改善は期待できる。QBコリン・ケイパーニックが昨年並みの活躍を見せればスーパーボウル連続出場も見えてくる。

 NFCは昨年のカンファレンス覇者49ersが中心だ。Sデイション・ゴールドソンが抜けた穴は大きいが、アルドン・スミスやパトリック・ウィリスらLB陣は強力。CBにナムディ・アソムハが加わり、パス守備の改善は期待できる。QBコリン・ケイパーニックが昨年並みの活躍を見せればスーパーボウル連続出場も見えてくる。

 ただし、49ersはディビジョン内にシーホークスという難敵を持つ。この2チームが地区優勝とともにNFCの第1シードを争うことになるかもしれない。

 ファルコンズは戦力を維持しながらRB(マイケル・ターナーを放出し、スティーブ・ジャクソンを獲得)やDE(ジョン・エイブラハムを解雇、オウシ・ウメニオーラを獲得)で若返りを図った。あと一歩まで迫ったスーパーボウルに今年こそという思いは強い。パッカーズとセインツはパスオフェンスが強力だが、チームが浮上するためには共にディフェンスの改善が必要だ。レッドスキンズはロバート・グリフィンの膝の回復次第。補強に積極的だったベアーズは台風の目となるかもしれない。



※アメリカンフットボールのポジションでは、アメリカンフットボールにおける各ポジションおよびフォーメーション

アメリカンフットボールのポジション
 


















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