1963年に暗殺されたケネディ元大統領とジャクリーン夫人の間の子供のうち、ただ一人の存命者。多数の政治家を輩出した“華麗なる一族”ケネディ家からの日本大使起用は米国内外の注目を集めそうだ。
ニューヨーク生まれで、父親の大統領就任に伴い3歳でホワイトハウスに移り住んだ。コロンビア大法科大学院を経て弁護士資格を取得。現在、ケネディ大統領記念図書館の支援財団理事長を務める。
米主要メディアに4月以降、駐日大使の候補に浮上しているとたびたび報じられた。ホワイトハウスは巨額の資産や身辺調査を慎重に進めてきたようだ。何と言っても、オバマ大統領との関係の近さが売りだ。2008年の大統領選では、早い段階から「私の父のような大統領になれる人物を初めて見つけた」と当時上院議員だったオバマ氏への支持を表明。ヒラリー・クリントン氏との熾烈な民主党候補者選びでオバマ氏勝利の流れをつくったとされる。12年の大統領選でも、民主党大会でオバマ氏への支持を訴える基調演説を行った。
ただ、これまで行政や外交に関わった経験がなく、駐日大使起用には「オバマ陣営への貢献に対する論功行賞」との見方も。日米間には、尖閣諸島(沖縄県石垣市)を含む東シナ海での中国への対応や、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)の移転といった複雑な課題もあり、手腕を問われることになる。
会社経営者の夫との間に1男2女。1986年に結婚した際、新婚旅行先に東京、大阪を選ぶなど浅からぬ日本との縁の持ち主だ。