アベノミクス3本目の矢、成長戦略のキーワードの一つは「なでしこ」です。来月まとめる成長戦略では、経済成長に女性の力は欠かせないとして保育所の定員倍増や育休3年のほか、企業などで女性役員の比率3割などの数値目標が盛り込まれる見通しです。その狙いは、自民党が不得手の女性支持層を固めることです。
夏の参議院選挙を親の敵と位置づけて必勝を目指す安倍総理大臣にとって、女性支持層の拡大は必須の条件です。このため、2017年までに待機児童問題の解消や育休3年の導入など、特に働く女性の環境を整えたい考えです。さらに、女性の力を経済成長に取り込むために企業での女性役員3割や、1人目の出産をきっかけに仕事を辞める女性を5割以下にするなどの数値目標を盛り込む考えです。
自民党・野田総務会長
私も国会議員になって20年たつが、自民党でこれだけ明確に数値目標を立てて女性政策を発表するのは初めてだ。
また、橋下代表の発言で、維新の会から離れる女性票獲得も虎視眈々と狙っています。ただ、ほかの野党も維新票の受け皿になろうと女性政策を打ち出す構えで、参議院選の一つの争点となるのは間違いありません。