鳥取県米子市スポーツ少年団のバレーボールチームで昨年8月、当時小学6年生の女子児童が体罰を受けて鼓膜を破るけがをした問題で、市教委は17日の市議会経済教育委員会で「行政は管轄外という認識があった。反省しなければならない」と陳謝し、再発防止策に乗り出す考えを示した。市内のスポ少に対し、適切な指導を目的としたマニュアル作成を促すという。
市教委によると、民間の指導者が昨年8月27日、南部町での練習試合で女児を殴り、市教委は9月4日に女児が通う小学校の校長から「けがをした」との報告を受けたという。
市教委は体罰があったことを議会に報告しなかったため、この日の委員会では市議から「教育委員会の隠蔽体質を感じる」「行政の責任として指導を徹底するべき」などと批判が相次いだ。
これを受け、市教委の平木元基事務局長は「管轄外という認識は改めるべきであり、教育委員会の内部でも情報を共有できていなかった。市民のスポーツ活動であるならば、市側からも指導していかなければならない」との見方を示した。
市教委は今後、スポ少の指導者や保護者に対し、適切な指導をするよう文書で啓発するほか、事件事故が起きた際の連絡体制の徹底も呼び掛けるという。