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裁判員を務めた60代の女性が急性ストレス障害に 国を提訴

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 ことし3月、福島県郡山市で開かれた強盗殺人事件の裁判員裁判で、裁判員を務めた60代の女性が、被害者の遺体の写真などを見て急性ストレス障害になったのは、裁判員になることを求めた裁判員制度が原因だとして、国に200万円の損害賠償を求める訴えを仙台地方裁判所に起こしました。

 訴えを起こしたのは、ことし3月、福島地方裁判所郡山支部で6日間にわたって開かれた裁判員裁判で、裁判員を務めた福島県に住む60代の女性です。

 裁判では、夫婦2人を殺害したとして強盗殺人などの罪に問われた被告の男に死刑が言い渡され、男は控訴しています。

 訴えによりますと、女性は、裁判で被害者の遺体のカラー写真を見たり、被害者が消防に通報したときの音声記録を聞いたりしたあと食欲がなくなり、眠れなくなるなどの症状が出るようになったということです。

 そして、判決後に病院で受診したところ、休養が必要な急性ストレス障害と診断されたということです。

 女性は、裁判員制度では正当な理由なしに呼び出しに応じない裁判員候補者に対して過料を科すとしていることから、不本意ながら裁判所に行き、裁判員に選ばれたということで、「意に反する苦役」に当たり、憲法に定める基本的人権を侵害しているなどとしています。

 そのうえで、精神的苦痛への損害賠償として、国に対して200万円を支払うよう求めています。

 女性の弁護士によりますと、裁判員制度を巡って裁判員の経験者が訴えを起こすのは、全国で初めてだということです。

 訴えについて、最高裁判所は「報道があることは承知しているが、コメントは差し控えたい」としています。

 先月、大分地方裁判所で開かれた強盗殺人事件の裁判員裁判では、裁判員に示された被害者の写真の一部が、カラーではなく白黒にされていました。

 これについて、大分地方検察庁は、「福島県でのことなどを含め、裁判員への負担を総合的に考慮した」と話していました。

 この裁判で裁判員を務めた40代の男性は「遺体にあった傷の部分が白黒に加工されていて、思ったほどのショックは受けなかった。別の女性の裁判員は、『カラーではとても見られなかった』と言っていた」と話していました。

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 ベトナム戦争のとき、報道を見て卒倒した人がいたという。また映画でも心臓の悪い方の入場は遠慮くださいという注意喚起を行うときがある。心臓発作を起こされては他の観客にも迷惑がかかる。事前に、その人が急性ストレス障害を起こすかどうかを見分けるのは困難かもしれないが、そうしたは配慮も必要かも知れない。裁判中に裁判員が心臓発作で亡くなりましたでは目も当てられない。
 




















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