六本木クラブ襲撃事件の真相を明らかにしないまま、警視庁が捜査本部を縮小。事件の幕引きを図ろうとしていることが、捜査関係者への取材で明らかになった。
六本木のクラブ『フラワー』で、飲食店経営の藤本亮介さん(当時31)が集団で撲殺されるという凄惨な事件が起きたのは、昨年9月2日未明のことだった。
マル暴捜査関係者
直後から、“藤本さんは人違いで殺された”という情報があったんです。というのも、この事件は'08年に西新宿の路上で起きた元関東連合のK氏への“金属バット集団襲撃殺人事件”の報復と見られ、狙われたのはK氏を撲殺した主犯の半グレのXだった。藤本さんはXと間違われたという見立てだったのです。
今年に入り、警視庁組織犯罪対策第一課を中心とする捜査本部は、関東連合のOB18人を凶器準備集合容疑で逮捕した。
捜査関係者
そのうち3名は処分保留で釈放。15人のうち、関東連合の元リーダーで市川海老蔵事件の関係者だった石元太一を含め、9人を殺人容疑で再逮捕しましたが、立件が困難なため傷害致死罪で起訴した。さらに海外逃亡している主犯格の見立真一容疑者を国際指名手配しました。
加えて警視庁は、3月に関東連合をはじめとする半グレ集団を“準暴力団”と規定し、取り締まりを強化することを明らかにしたが、一方で襲撃事件の捜査員を減らし
本部を縮小したために、警察内部で疑問の声が上がっているという。
捜査事情通
準暴力団規定も、その内容が曖昧で効果がない。どうやら警視庁の上層部が襲撃事件の真相をウヤムヤにしたまま幕引きをし、この規定でお茶を濁すつもりではないかと言われています。
マル暴捜査関係者
逃亡中の見立が逮捕されていないのに捜査本部を縮小することには、身内からも反発があります。これで終わりにするなら、せめて人違いでの殺人だったことを公表しなければ、藤本さんが浮かばれません。