巨人は13日、沖縄・那覇での2次キャンプに移る。若手の台頭と競争がテーマで、宮国椋丞(りょうすけ)投手(20)とドラフト1位・菅野智之投手(23)=東海大=が目玉だ。原辰徳監督(54)は、両投手に3月29日からの広島との開幕3連戦(東京ドーム)での先発登板を期待し、開幕投手に内定している内海哲也投手(30)がWBC後の再調整に手間取った場合の“影武者”として備えさせる。
那覇キャンプの主役は宮国&菅野だ。「ピッチャーの柱である選手がいなくなる。準備して臨みたい」。先発投手では内海、杉内、沢村がWBC日本代表候補として離脱。地元の糸満高出身の宮国は、好投を披露した昨年に続くアピールを誓った。16日の紅白戦の登板が内定している菅野も「チャンスがいつ巡ってきてもいいように準備したい」と意気込んだ。
両右腕のオープン戦初登板は、宮国が23日の広島戦(那覇)、菅野は24日の楽天戦(那覇)が有力。その後は週末ごとの登板を経て、順調なら3月29日からの広島との開幕3連戦の先発を視野に入れる。開幕投手に内定している内海も、WBC後の再調整にかかる時間が不確定要素でもあり、“影武者”として開幕に備えさせるプランもある。
「新たな選手、スターをしっかりと作れるように。出てくる環境をつくって(ファンに)楽しんでもらう」と原監督。沖縄で若武者が成長すれば、連続日本一の確率はさらに高まる。
巨人のドラフト1位・菅野智之投手(23)=東海大=が12日、沖縄2次キャンプのテーマを「動」に決めた。13日は宮崎から移動後にフリー打撃に初登板し、16日の紅白戦で実戦デビュー。これまではブルペンでの投球だったが、打者との対戦が増える。「自分は動く球が多いのでワンシームとカットボールの打者の反応を見たいです」と課題を挙げた。
宮崎キャンプでは計6度のブルペン入り。カットボールは絶妙な制球力を見せ、シュートしながら沈む魔球ワンシームは、視察した長嶋茂雄終身名誉監督をうならせた。実戦に向け「バットの芯に当てられないようにしたい。変化が大きいと空振りになってしまうので微妙に動かして打たせたい。そうすれば球数も少なくなるので」と打たせて取る投球を心掛ける。
投球フォームでも「動」を意識する。「自分は左足を上げたときに一度、動きを止めてしまうとダメなんです。ずっと動いていて徐々に(リリースの瞬間の)100%に近づけていく方がいい。そういう意味でも『動』ですね」。順調にいけば、24日の楽天戦(那覇)で対外試合デビューする予定だ。