資産家の夫婦の行方が分からなくなっていた事件で、警視庁は、沖縄県宮古島市で自殺を図って病院に搬送された43歳の会社役員の男を死体遺棄の疑いで逮捕しました。男は先ほど羽田空港に着き、警視庁は今後、事件の経緯などを調べることにしています。
逮捕されたのは、食品関連会社の役員、渡邉剛容疑者(43)です。
この事件は、資産運用会社の役員霜見誠さん(51)の遺体と妻の美重さん(48)とみられる遺体が埼玉県久喜市のさら地に埋められているのが見つかったもので、警視庁は29日、職業不詳の桑原隆明容疑者(41)を死体遺棄の疑いで逮捕するとともに、渡邉容疑者の逮捕状を取って行方を捜査していました。渡邉容疑者は29日夕方、宮古島市の城辺地区の農道でトイレの洗剤とみられる液体を飲んで自殺を図り、警視庁は容体の回復を待って死体遺棄の疑いで逮捕しました。逮捕容疑を伝えると、渡邉容疑者は「分かりました」と話したということで、捜査員と共に羽田空港に着き、捜査本部がある築地警察署に移されることになっています。
これまでの調べによりますと、渡邉容疑者と誠さんは1年ほど前から投資について電話やメールで連絡を取り合うようになり、誠さんは行方不明になる直前、会社の同僚に対し渡邉容疑者について、「いい顧客になってくれそうな人だ」と話していたということです。
警視庁は、投資などを巡ってトラブルがなかったかどうか、事件の経緯などを調べることにしています。
スイス在住で日本に一時帰国中に行方不明になった投資ファンドマネジャー、霜見誠さん(51)夫婦とみられる2人の遺体が見つかった事件で、警視庁築地署捜査本部は30日、事件を主導したとされる会社役員、渡辺剛容疑者(43)を死体遺棄容疑で逮捕した。捜査本部は投資をめぐるトラブルが背景にあった可能性があるとみて追及する。
捜査関係者によると、渡辺容疑者は29日、沖縄県宮古島市で自殺を図って倒れているのを発見され、病院に搬送された。命に別条はなく、捜査本部は逮捕した。
渡辺容疑者は架空のパーティーを口実に霜見さん夫婦を連れ出したとみられており、事件で中心的な役割を果たしたとされる。