大阪市立桜宮高校でバスケットボール部の顧問の教師から体罰を受けていた男子生徒が自殺した問題で、大阪市の橋下市長は、今の桜宮高校の教員を全員、異動させる道筋をつけるよう、市の教育委員会に求めていることが、関係者への取材で分かりました。
今回の問題を受けて、大阪市の橋下市長は、桜宮高校のこの春の入学試験について、「桜宮高校の体育科の伝統は完全に間違っていた。これまでの伝統を断ち切る必要がある」として、普通科は予定どおり行うものの、体育科とスポーツ健康科学科の入学試験は中止すべきだという考えを示し、大阪市教育委員会も中止するかどうか検討を進めています。さらに橋下市長は、桜宮高校の普通科の入学試験を予定どおり行う場合でも、今の教員を全員、異動させる道筋をつけるよう、市の教育委員会に対して求めていることが関係者への取材で分かりました。
橋下市長は「お茶を濁すような人事は、だめだと思う。校長や教員の総入れ替えは最低条件で、人事権を適切に行使してほしい」と求めたということです。大阪市教育委員会は、NHKの取材に対し「現実的にその対応は非常に厳しい」としながらも、「教育委員会として何らかの答えを出さなければならず、対応を検討したい」と話しています。
橋下徹市長が今春の同高体育系2科の入試中止を求めている問題で、橋下市長が21日午前、同高を訪れ、全校生徒や教員らに考えを説明する。
入試を実施するかどうかは同日午後、臨時教育委員会議で決めるため、その前に理解を求める狙いとみられる。