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『家政婦のミタ』に続くヒット作は!? 1月クールドラマ徹底検証(前編)

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 兵庫県知事が「画面が汚い」と苦言を呈したことで各所で賛否が飛び交うなど、ボーッとしていてもNHK大河ドラマの評判だけはなんとなく聞こえてくる今日この頃。もちろん民放各局でも、続々と秀作・珍作・駄作がスタートしております(今のところ、どれもあまり話題になっていないけれど)。

 ここでは、1月クールのうちすでに初回の放送を終えた約半数の連ドラの中から、気になる作品を紹介。ハードディスクレコーダーいっぱいに録画するも「見る時間がない」と嘆く人も、そもそもドラマなんてチェックしてないけど人前で知ったかぶりたい人も、これを読めば1月クールのドラマの傾向が丸分かり!?

 まず、1月14日までに初回を放送した連ドラの平均視聴率上位は以下の通り。ちなみにクールをまたいで放送中の『連続テレビ小説 カーネーション』(NHK総合)や、『相棒ten』(テレビ朝日系)は除く(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)。

1位『NHK大河ドラマ 平清盛』(NHK総合)17.3%
2位『ストロベリーナイト』(フジテレビ系)16.8%
3位『最高の人生の終り方』(TBS系)15.3%
4位『ハングリー!』(フジテレビ系)14.2%
5位『理想の息子』(日本テレビ系)13.9%

 6位以降は本木雅弘主演『運命の人』(TBS系)13.0%、永作博美・香里奈主演『ダーティ・ママ!』(日本テレビ系)12.7%、小泉今日子・中井貴一主演『最後から二番目の恋』(フジテレビ系)12.1%と大人系ドラマが続く。20%超えがいくつも出ていた前クールと比べるとおとなしい印象だ。

 トップの松山ケンイチ主演『平清盛』に続き、2位は竹内結子主演の刑事ドラマ『ストロベリーナイト』。脇を西島秀俊、遠藤憲一、高嶋政宏、生瀬勝久、武田鉄矢など実力派俳優が固めているため、ハンパない安定感が漂っている。初回は、冒頭から主人公のレイプ被害シーンで始まるほか、縦に真っ二つに割れた死体の描写など、21時台にしては子どもにトラウマを植え付けそうな攻めたシーンも多かった。

 5位の『理想の息子』は、Hey! Say! JUMPの山田涼介、Kis-My-Ft2の中島裕翔、藤ヶ谷太輔が出演するジャニーズドラマ。重鎮・野島伸司氏が脚本を手掛けるも、心情描写が雑な点や、「母親のポラを踏め」という意味不明なイジメを突如始める不良の登場など何かと気になる点も多く、ネット上では早くも「展開や設定が強引すぎてついていけない」というような意見が多く見られた。

 30代以上の視聴者が「懐かしい!」とそろって声を上げたのが、平均9.3%と23時台にしては大健闘の『13歳のハローワーク』(テレビ朝日系)。原作はご存じ、村上龍の『新 13歳のハローワーク』(幻冬舎)。バブル全盛の1990年が舞台のため、ソバージュヘアの桐谷美玲をはじめ、ポケベル、アッシーくん、ボディコン、GO-BANG'S、たま......と、この時代を知る者には懐かしさこの上ないドラマとなっている。

 また、中学生が父親に自分の趣向をカミングアウトするシーンで言い放った「乙女塾とか、パンプキンとか、CoCoとか、僕、ああいう子たちをずっと応援したいんだ! あとほかにもレモンエンジェルとか、モモコクラブとか、ラジオっ娘とか、ポピンズとか、ベリーズとか、リップスとか......」というセリフに、ネットの巨大掲示板の住人たちが「キタ━━(゚∀゚)━━!! 」「こいつ絶対10年後も童貞!」などと激しく反応。自由度の高い作風のため、今後も思わぬ楽しみ方が期待できそうだ。

 そして、「毎日見逃せない!」と早くも熱狂的なファンを獲得しているのが、ミヤコ蝶々の波乱万丈な人生を描いた昼ドラ『鈴子の恋』(東海テレビ・フジテレビ系)。脚本を『蜜の味〜A Taste Of Honey〜』の大石静が手掛け、主題歌を松任谷由実が担当。昼ドラ特有のマイナー感はなく、NHK連続テレビ小説に似た雰囲気が漂う。

 主演(幼少期)は、8年前に『僕と彼女と彼女の生きる道』(フジテレビ系)で"凛ちゃん"フィーバーを巻き起こした美山加恋。旅一座の座員同士のエッチ現場に遭遇してしまった11歳のミヤコ蝶々が複雑な面持ちでその場を立ち去った直後、足をつたう一筋の血液......、すかさず「私はこの日、女になりました」のナレーションで締めくくられる第1話は、この手の展開が好きなドラマウォッチャーたちから「完璧だ!」と喝采を浴びていた。

 今クールは、道重さゆみ・田中れいな主演のハロプロ総出演ドラマ『数学女子学園』、9nineと平野綾によるコメディドラマ『こんなのアイドルじゃナイン!?』、AKB48の指原莉乃主演『ミューズの鏡』(すべて日本テレビ系)と、日テレがアイドル系ドラマを複数放送。またテレビ東京ではAKB48の渡辺麻友主演『さばドル』も始まり、ドルヲタには嬉しい季節となっている。

 中でも特筆すべきは『こんなのアイドルじゃナイン!?』。川島海荷が所属する9nineの冠番組であるにもかかわらず、とにかく平野綾のプロフェッショナルな魅力が全面に出てしまっており、9nineファンから「もはや9nineは引き立て役......」と悲痛な叫びが上がっているとか。今期では、同作と『ミューズの鏡』を掛け持ちしているあーやだが、周囲を霞ませてしまうほどの罪深き力量にも注目していきたい。

 さらに今期、異彩を放っているアイドルドラマが、グラビアアイドルの裏側をドキュメンタリー番組風に描いた『撮らないで下さい!!グラビアアイドル裏物語』(テレビ東京)。監督は昨年、騒動(参照:http://www.cyzo.com/2011/05/post_7349.html)となった「アイドルすかんぴん」(フジテレビ系、『ザ・ノンフィクション』内)の構成・演出を手掛けた人物。そのため放送前から下世話なドラマウォッチャーたちの興味が集まっていた。大衆向けの作品ではないものの、斬新な切り口のドラマとして一度見ておいてもいいだろう。

 1月は今後も医療サスペンス『聖なる怪物たち』(テレビ朝日)や、佐藤隆太が妄想力を武器に事件を解決していく『妄想捜査 〜桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活』(同)、池脇千鶴と高岡早紀がドロドロと女の争いを繰り広げる『タイトロープの女』(NHK)などが続々スタート。ぜひ今クールも『家政婦のミタ』(日本テレビ系)のように勢いのある話題作の登場に期待したい。

(日刊サイゾー「『家政婦のミタ』に続くヒット作は!? 1月クールドラマ徹底検証(前編)」より)

























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