フィギュアスケート全日本選手権第1日(21日、札幌・真駒内セキスイハイムアイスアリーナ)男子ショートプログラムが行われ、前年3位の羽生結弦(宮城・東北高)が4回転ジャンプを決めるなど完璧な演技で、97・68と圧倒的な得点を叩き出し、トップに立った。国際スケート連盟の公認記録とはならないが、自身が持つ世界歴代最高の95・32点を上回った。全日本選手権は、3月の世界選手権の代表選考を兼ねて21日から3日間行われる。
28人の最後に登場した羽生選手は、冒頭、得意の4回転ジャンプを完璧に決めたあと、続くジャンプやスピンなどを確実に決めていきました。羽生選手は、技術点に加えて表現力も高く評価され、97.68の高得点でトップに立ちました。
2年連続6度目の全日本制覇を目指す高橋大輔(関大大学院)は88・04点で2位。一昨年の覇者で昨年2位の小塚崇彦(トヨタ自動車)は84・58点で3位。無良崇人(中京大)が84・48点で4位。織田信成は転倒するなど80・75点で5位。町田樹(関大)は68・48点で8位と出遅れた。
羽生結弦
すごく緊張していて、顔の表情も作れずに、最後まで終わってしまったかなという印象です。プレッシャーを自分のエネルギーに変えて、自信を持って演技した。(得点を見た瞬間は)自分でもすごくビックリしましたけど。明日があるので、今日喜びつつも、今日の反省を生かして、明日につなげたいと思います。今季ショートがいい点数を出してもらってるので、特に驚くことでもないですし、十分やれば何とかなるかなと思ってたので。明日がすごく大事なので、集中していきたいと思います。全日本は銅(メダル)しか持っていないので、もっともっといいメダルを獲れるように、精一杯やりたいと思います。
後半のフリーの演技は22日行われます。
高橋大輔
ベストではないが、自分の中では悪くない。(4回転は着氷で)よく耐えた。自分のものになりつつある。大きなミスがなくて良かった。
小塚崇彦
4回転ジャンプのミスはちょっと残念だったが、残りはきっちりできたので良かった。SPは終わったこと。気持ちを切り替えたい。
無良崇人
思い通りに体が動いて、最後まで気持ち良く滑れた。GPのフランス杯で優勝できた自信が大きかった。
織田信成
朝から体が緊張していて、4回転ジャンプで転倒して残念だった。ミスはできないと思い、練習から跳び焦っていた。
町田樹
ジャンプ2本のミスが痛かった。(自分が)すごく悪いコンディションでの試合だが、集中はできていた。フリーは自分のペースでやれると思う。