兵庫県尼崎市の連続変死事件で、県警は１日、尼崎市の皆吉ノリさん（８８）が殺害されて埋められているとの親族の証言にもとづき、殺人容疑で高松市東植田町の農機具小屋の家宅捜索を１日午前から始めた。別の死体遺棄事件で起訴されている角田（すみだ）美代子被告（６４）ら数人が関与したとみている。
角田被告は集団生活をしていた男性の遺体をドラム缶に入れ、海に遺棄したとして、親族７人とともに死体遺棄の罪で起訴されている。
小屋は皆吉さんの長女夫婦らがかつて暮らしていた民家の隣接地にある。捜索は午前８時４０分から約２０人態勢で始まった。
周辺では、この男性を含む５人が遺体で見つかったほか、４人が行方不明になっていますが、このうち角田被告の義理の娘の祖母に当たる、皆吉ノリさん（８８）について、被告の親族が「遺体は高松市内の小屋の下に埋められた」と供述していることから、警察は１日午前８時４０分に殺人の疑いで小屋の捜索を始めました。
皆吉さんは２００３年から行方不明になっている。捜査関係者によると、美代子被告と共に起訴された義理のいとこの角田正則被告（３８）ら数人が０３年に繰り返し暴行し、尼崎市の美代子被告の自宅マンションで衰弱死させた疑いがある。その後、正則被告らが車で高松に運び、小屋の下に埋めたとみられている。県警は美代子被告が指示役だったとみている。
警察によりますと、皆吉さんはことし１０月に３人の遺体が見つかった尼崎市の住宅に以前住んでいたということです。
皆吉さんの自宅の床下からは、今年１０月、皆吉さんの孫娘の仲島茉莉子（まりこ）さん（２９）、仲島さんの伯父の谷本隆さん（６８）ら男女３人の遺体が見つかっている。一連の事件では、この３人を含む計５人の遺体がみつかり、皆吉さんら４人が行方不明になっている。