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浅田真央”ひとヤマ越えて、気持ちが楽になった” 中国杯2012 ショートプログラム

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<フィギュアスケート:グランプリシリーズ第3戦:中国杯>◇2日◇上海

2012年グランプリシリーズ第2戦、中国の上海(Shanghai)で開催された中国杯2012(2012 Cup of China)
日本代表-浅田真央 (Mao ASADA) のショートプログラム


Mao Asada 浅田真央 SP 2012 GPS Cup of China


Mao ASADA, SP


浅田真央 2012 GP 中国杯


浅田真央 中国杯 2012 GP 解説


Cup of China 2012 -6/8- LADIES SP - Mao ASADA - 02/11/2012


2012 COC Mao Asada SP B ESP2


浅田真央 笑顔でインタビュー 2012 中国杯


浅田真央、日中関係が冷え込んだ中での今大会を語る








曲名:ジョージ・ガーシュウィン 「アイ・ガット・リズム」
  (I Got Rhythm variations by George Gershwin)
【CD】ガーシュウィン:作品集/オムニバス [UCCG-3809]

【CD】ガーシュウィン:作品集/オムニバス [UCCG-3809]価格:1,500円(税込、送料別)



技術点:31.83
構成点:31.06
合 計:62.89

女子シングル・ショート得点詳細(英語)
女子シングル・ショートジャッジスコア(英語)
女子シングル総合結果(英語)


 フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第3戦、中国杯は2日、上海オリエンタル・スポーツセンターで開幕。

 女子ショートプログラム(SP)が行われ、グランプリシリーズ初戦に臨んだ浅田真央(22)=中京大=は、62・89点で首位ときん差の2位に付けた。トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)は温存したが、すべてのジャンプをほぼ完璧に決めた。

 尖閣諸島の国有化問題による日中関係の悪化で、一時は選手の派遣見送りも検討された中国杯。いつもは観客席で振られる日の丸も、ほとんど見られなかった。しかし、浅田の演技は温かい拍手で迎えられ、「ちょっと不安があったが、花束や手紙をもらい、すごくうれしかった。全然問題ないのだと思った」と、ほっとした様子だった。

 すべての不安は杞憂に終わった。どこかピリピリとしたムードが漂う中、真央の演技がもたらしたのは、万雷の喝采だった。3回転フリップの回転不足があり、連続3回転などをほぼ完璧に決めたロシアの新鋭リプニツカヤに後れを取ったが、0・17にとどまった差は表現面の評価の高さを物語る。演技後はホッとしたような笑顔が咲いた。

 鮮やかなオレンジ色の衣装に身を包み、今季のSP曲「I Got Rhythm」のアップテンポに乗った。愛らしいジェスチャーから冒頭のダブルアクセルを完ぺきに決めると、連続ジャンプは最初の3回転でやや回転不足をとられたが、安定感あるジャンプを披露。終盤のステップでは“これぞ浅田真央”という元気あふれる演技で会場を沸かせた。

 どこまでも明るく。オレンジの蛍光色の衣装でリンクに乗った浅田は、昨季まで漂っていた暗雲を振り払うように体の隅々までをはじけさせた。「緊張すると思ったけど、しなかった。元気な曲なので、見ている人に少しでも伝わればいいと思って滑った」

 冒頭に跳んだのはダブルアクセル(2回転半ジャンプ)だったが、会場を華やかな雰囲気で包む結果は同じ。「体が動くままに動いた」と、いたずらっぽい表情を交えた最後のステップで観客の心を引き寄せた。「最近明るい曲を滑っていなかった。やってみたい気持ちがあった」

 14歳の新星に0・17点の小差で首位を譲ったが、今季初披露のSPは「練習通りにできた」と手応えをつかんだ。曲はジャズの「アイ・ガット・リズム」。「ミュージカルみたいな感じ」という軽快なメロディー。ジュニア時代に戻ったような蛍光オレンジの衣装でコミカルに踊った。

 冒頭は昨季までのトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を外し、2回転半にして成功。今季から基礎点の1・1倍のボーナスが付く演技後半は3回転ループを決めた。スピンやステップは最高評価のレベル4。3―2回転の1つ目が回転不足を取られていなければ、リプニツカヤを上回っていた可能性が高い。「スタートダッシュやSPは苦手意識があったので、ひとヤマ越えて、気持ちが楽になった。すごくうれしい」と安堵の表情を見せた。

 にぎやかなミュージカル曲は振付師ローリー・ニコル氏が提案した数曲から選択。昨年末に母親を亡くし、世界選手権で2年連続6位に終わった記憶を忘れさせるようなプログラムに仕上がった。

 失意の底から立ち上がった。昨季は代名詞の3回転半を一度も試合で決めることができず、世界選手権は2季連続の6位。12月には二人三脚で歩んできた母・匡子さんを48歳で亡くす悲しみも味わった。「頭の中がぐちゃぐちゃだった」。シーズン後は初めてスケートをやめたいと思ったという。オフは初めて2週間練習を休むなどリフレッシュし、ソチ五輪に向けて滑る意欲を取り戻した。

 12月のGPファイナルはソチの会場で行われる。「ファイナルに行きたいので、この順位は落としたくない」と真央。「白鳥の湖」に乗せたフリーも3回転半なしの構成。生まれ変わった真央が、取りこぼしの少ない演技で勝負する。

「GPファイナルに行きたいので順位を落としたくない。でも、あまり考えずに自分の滑りをしたい」

 フリーでも持てる力を出し切れば、五輪前シーズンの曙光はさらにまばゆくなる。

 記者会見で地元記者から日中関係に触れた質問が出ると、同席した中国人からブーイングに似たため息が漏れたほど周囲は友好的だった。ブーイングではなく、温かい声援が送られた。一時は出場できない恐れもあった中国杯。滑り終えた真央は「日本人のトップバッターなので大丈夫かなって少し心配もあったけど、中国の方も応援してくれて良かった」と笑顔を見せた。会見では中国人記者に尖閣問題に関しても聞かれたが、「中国の方から花束や手紙をもらってうれしかった。安心したし、全然問題はないと思う」と落ち着いて対応した。好発進と言える内容に手応えを示し、3日のフリーで逆転優勝を狙う。首位は昨季世界ジュニア女王でシニアGPデビュー戦のユリア・リプニツカヤ(14)=ロシア=で63・06点。ソチ五輪で強力なライバルと可能性を秘める14歳に、ここで負けるわけにはいかない。今季のフリーは「白鳥の湖」‐。逆転Vへ、力強く舞う。





























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