13日、橋下徹大阪市長は自身のTwitterにおいて「完全にいちゃもん付け」とツイートした。これは、同日付けの読売新聞にあった「普天間で橋下氏変節?『関空』から『辺野古』に」という表題の下に書かれた記事についてツイートしたものである。
(参照:橋下徹大阪市長 Twitterで朝日新聞の記事を「便所の落書き以下」と一蹴)
橋下徹 ✔@t_ishin
朝日新聞は、なんやかんやと言って反論するに足るから反論している。一方、読売新聞は完全にいちゃもん付け。だから放っておいた。しかし普天間問題に関してはあまりにも低レベル過ぎるからあえて反論する。
2012 10月 13 返信リツイートお気に入りに登録
この記事は、橋下氏が「関空での基地受け入れの可能性に言及」していた事を、あたかも「関空で受け入れる」と明言していたかの様な印象を与える論調で書かれている。そして、その関空で受け入れを示唆していた橋本氏が今になって、「辺野古以外の案は頭にない」というのは沖縄県への裏切りではないかという内容だ。
橋下氏がこれについて「今から反論書きます!」という言葉で始まったツイートは15ツイートに上り、その中で知事時代と今現在の普天間基地と関空のあり方について説明している。
橋下氏の知事時代の考えはこうだ。
基地戦略は、高度な安全保障戦略だから、これは国の権限と責任。知事が、ここに基地を作れと言える話じゃない。(だから、当時の鳩山政権に対して)もし大阪に話があれば、最初から完全拒否と言うわけではありませんよと、メッセージを出した。関空に基地を作れなんて言うことは一言も言っていない。(政府から話があれば協議は拒否しないという考えであった。その背景には)関空が経営難で、今後どうするかが大きな問題になっていた時期(であった事がある。)
そして、今の考えはこうだ。
伊丹と関空の統合が決り知事時代に問題になっていた「関空の状況が大きく変わった。」だから「今頃になって、仮に普天間を関空にという話になっても、協議に応じますなんて言えない」という考えだ。
また、今回の読売新聞の記事のきっかけともなった辺野古案に賛同する立場については、普天間基地の「代替施設が必要だとなると、それをどこに作るかまで考えなければならない。それが政治責任だ。今は辺野古案がある。もしこの案を否定するなら、他案をきちんと持たなければならない。僕は自分なりに勉強し、リサーチしたが、今のところ辺野古以外の代替案が頭にない。」との考えを示した。
普天間基地の移設を巡る問題は、外交的な問題、日本の安全保障上の問題、沖縄県民の感情の問題など、様々な問題が複雑に絡み合い、簡単に論じることの出来ない問題である。
ただ、今回の読売新聞の記事は、橋下氏の知事時代の発言を、世情の変化を折り込まずに論じている点において、やや安易に書かれた記事との印象を受ける。橋下氏も指摘しているように、読売新聞としては普天間基地の移設問題にどのようなスタンスで、移設するならどこにすべきと考えているのか。橋本氏を批判する前に、まずは自身の考えを示すべきではないだろうか。
米海兵隊が米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に配備している垂直離着陸輸送機MV22オスプレイをめぐり、米第3海兵遠征軍(司令部・同県うるま市キャンプコートニー)は15日までに、反対派活動家らによる飛行妨害があったことを認め、安全への懸念を表明した。また外務・防衛当局の実務者による日米合同委員会でも、米側が問題視して抗議。日本政府が沖縄県警に取り締まりの強化を要請したことが分かった。
第3海兵遠征軍は産経新聞に対し、反対派活動家らがオスプレイ飛行に抗議するため、普天間飛行場周辺で風船やたこを揚げていることについて、「時々、抗議活動が普天間飛行場における作戦行動を妨害した」とコメント。その上で「個人の言論の自由は断固として支持する」と表明する一方、「米軍機の航行の安全が脅かされたり、米軍への脅迫や攻撃があったりした場合、沖縄県警とその他の日本政府当局が必要な措置を講じることを期待する」と回答した。
風船やたこを揚げる行為は、米軍岩国基地(山口県岩国市)から普天間飛行場へのオスプレイの移動が開始された1日から続いており、今月上旬に開かれた日米合同委員会の場で、米側が抗議するとともに日本側に取り締まりを求めた。
これを受け、防衛省が沖縄県警に対応を要請したが、15日時点で明確な回答はないという。
沖縄県警は産経新聞の取材に、「抗議活動への取り締まりは、危険な行為の度合いによるケース・バイ・ケース。オスプレイを狙った風船やたこ揚げについては、他人の敷地内で行っている場合には、許可を得ているかどうかを声掛けしている」と指摘した。
航行の安全を脅かす行為への取り締まり規定がある航空法などの適用については、「警察庁へ確認中」とし、現状では事実上、有効な取り締まり手段がないことを示唆した。
日本政府関係者
常識的には威力業務妨害などに当てはまると思うが、(立件は)難しいようだ。
MV22オスプレイ2機が15日、同市や那覇市、浦添市などの市街地上空で飛行訓練を実施しているのを、市職員による目視調査で確認された。配備完了後、市街地上空での飛行確認は初めて。回転翼を上に向ける垂直離着陸モードとみられる飛行なども目視されており、運用ルール違反が常態化されている可能性がある。
日米合意の運用ルールでは、人口密集地域上空の飛行を避け、垂直離着陸モードや回転翼を前傾させる転換モードは原則、米軍施設内に限るなどとしているが、これらに違反する可能性がある。ルールの実効性を懸念している沖縄の反発が更に強まるのは確実だ。
沖縄県と宜野湾、那覇、浦添3市によると、各市職員の目視調査などで、オスプレイ2機が午後2時10分ごろに普天間を離陸。3市にまたがるようなコースで計11回の旋回訓練を繰り返し、そのうち宜野湾市では少なくとも計4回、市街地上空を垂直離着陸モードや転換モードとみられる状態で飛行。那覇、浦添両市でも午後2時半〜3時半、複数の職員が市街地上空を垂直離着陸モードなどとみられる状態で飛行するのを目撃した。
宜野湾市は今回の飛行経路について「(普天間に配備されている固定翼機の)KC130輸送機の訓練コースに似ている」と話している。訓練について沖縄防衛局は「オスプレイの飛行の詳細は米軍の運用に関わる事項で、当局として具体的には承知していない」としている。