人気5人組バンド「TOKIO」が出演する日本テレビ系レギュラー番組「ザ!鉄腕!DASH!!」(日曜・後7時)が、東日本大震災から丸1年となる3月11日、2時間特番「DASH村3・11特別編」(後7時)を福島県内から生中継することになった。番組では浪江町の「DASH村」の現状や除染実験の成果などを紹介。また、山口達也(40)が、86年に事故が起きたウクライナのチェルノブイリ原発付近を視察するなど、中身の濃い番組になる。
大震災から1年。「TOKIO」の5人が福島から生出演で日本中にメッセージを届ける。
福島とのかかわりは深い。昨年3月11日、山口と城島茂(41)をはじめとするスタッフ・近隣住民20人が、浪江町のDASH村でのロケ中、震災に遭遇した。その後の福島第1原発事故でDASH村のある浪江町は計画的避難区域に指定され、地元関係者は散り散りとなった。
今回の特番では、メンバーが福島県内や他県に避難しているDASH村の住民を訪問、この1年を振り返るドキュメンタリーを放送。さらに、DASH村で農業を再開するための実験の成果も発表する予定だ。
震災後「―DASH!!」ではさまざまな取り組みを行った。山口はこれまでに4度、DASH村に足を運び、昨夏には宇宙航空研究開発機構(JAXA)と協力、放射線量の測定、土壌内の放射性物質を吸収すると言われているヒマワリの植え付けなどを実施した。特番ではヒマワリの除染実験に取り組んだり、放射線遮断に効果的な硫酸バリウムを含んだ小屋を村内に建設した模様を放送する。
また、除染のノウハウを学ぶべく、チェルノブイリ視察が実現した。「今後、福島でまた農業をやったり、元気に暮らしていくためには何が必要だろうか?」と、山口は今月9日からウクライナ、ベラルーシを訪問中。「特に注目しているのは現地の農家や酪農家の方が、汚染された環境に立ち向かうため、どんな取り組みを行っているか、ということ」と言い、原発から近い農村を訪れ、放射能検査の実態、内部被ばくのリスクを回避する方法を学んだ。
島田総一郎プロデューサーも「『―DASH!!』だからこそできる、未来へつながる内容を皆様にお伝えしたい」と自信を見せている。日本の元気を一日でも早く取り戻すため、メンバー一丸となって取り組む覚悟だ。
◆DASH村 「日本地図にDASHの文字を載せる」ということを目的に、00年6月から企画がスタート。その後は農作業や手仕事など里山での生活を体験する―という趣旨に変わった。混乱を避けるため所在地を公表してこなかったが、原発事故の計画的避難地域に指定されたことを受け、昨年4月24日の放送回で、浪江町にあることを発表した。
(2012/2/13 スポーツ報知「3月11日 TOKIOが福島から生DASH」より)