愛おしき死者たちよ
長渕剛が「愛おしき死者たちよ」を披露した。
生出演！長渕剛 “今、伝えたい思い”
出来たばかりの新曲「愛おしき死者たちよ」についてトーク。曲を作るにあたって長渕さんは、本当の優しさとは何かを考え、「優しさとは絶望を深く見つめて、見つめた者同士の間に初めて優しさがあるのではないか」と思いそれを歌いたかったのだと話した。
去年の紅白で、被災地の小学校で長渕さんが歌ったことについて、何を届けたいか考えた時、「一瞬でなくなってしまった大地をつかの間でいいから輝かせたい」というのが被災者への強い思いだったという。また新曲を作った心境について、「魂の原点は警告であり表現者は大いなる警告、僕は警告を持ちたい」と話した。
長渕さんは鎮魂の曲である「ひとつ」が売れているということについて、「死と生はいつも隣り合わせで苦境や苦難の中にいる時に産声や新芽があることが、日常の大事な物が隠されているという気がして僕はそこを見つめたい」と話した。
ひとつ
長渕剛が「ひとつ」を披露した。
生出演！長渕剛 “今、伝えたい思い”
長渕さんが作る歌は「皆に歌ってもらいたい曲」か「自分が表現したい曲」なのかという問いに「自分が聞きたいものを作っていると思う」と長渕さんは話した。また、これからどんな音楽を目指すかについて「未来に歌い継がれていくような歌を書いていきたい」と話した。今後は「長渕剛 RUN FOR TOMORROW ホールツアー2012」を行う予定。
エンディングトーク
エンディングトークで、ゲストの長渕剛がスタジオで歌ったが、スタジオのセットでは歌いづらいということで別のスタジオで照明だけで歌ったという裏話をした。そして別れの挨拶をした。
長渕剛が「とくダネ！」のスタジオで、3日前にできたという新曲「愛おしき死者たちよ」を披露した。東日本大震災の被災地でのライブ、詩の朗読、映像づくりなど、支援活動を続けている長渕がさらに思いを綴ったバラードだ。
黒いコーデュロイのジャケットにギターを抱え、トレードマークのサングラス、真っ暗な中でピアノだけの伴奏で歌った。
決して絶望をなげくんではなくて
深く見つめてゆくものだ
悲しみを 抱きしめる覚悟があるから
俺たちは生きてゆけるのさ
甦れ 愛おしき死者たちよ！
100年かけても眠るんじゃないぞ！
無言の痛みと 無念の怒りたちで
貧弱な俺たちの胸を 叩き続けてくれ
あぁ そして俺たちは また船をこぐ
あの海に立ち向かい 船をこぐ
5分近い長い曲だ。
長渕剛
ホントのやさしさとは何なのか。絶望の底を見つめる者同士にやさしさはあるんじゃないかと、そこを歌いたかった。
小倉智昭
紅白を見て初めて泣いた。長渕さんが歌った小学校は、ボクが一番最初に入ったところで、がれきは片付けられていたけど、泣きましたもの。
長渕
なくなってしまった大地をほんの一瞬でいいから輝かそうという思いでしたね。
このあと長渕は「ひとり」を熱唱した。サングラスなしで、「ひとりぽっちにさせてごめんね もう二度と離さない 離れない 離れたくない」
長渕
死と生は隣り合わせで…。被災地へ行ったときに『この子を見て下さい。3月11日生まれなんです』とお母さんが抱っこしてきた。ボクは思わず抱きしめて『強くなるぞ』と言ったんです。何かしら苦難のなかにいるとき、春の新芽がふいてくるくるような、日常の一番大事なものが隠されているような気がした。
朝のスタジオは初めてだという。
長渕
聴きたい歌を歌いたいというのから衝動が始まる。でも、もう一人辛口の自分がいて、そいつとの闘いですね。
小倉
辛いんですか。
長渕
辛いんですよ。なかなか100点をくれない。子どもが歌い継いでくれるような歌を書いていきたいが、まだまだ。
笠井信輔
震災で何が変わりましたか。
長渕
変わったことはないが、確かに何かのスイッチは入ったし、変わらざるを得ない。変わらないといけない。
小倉
長渕さんの受け止め方も、ひところより変わったんじゃないかな。
中野美奈子
こんな優しい人なんだと、個人的には嬉しくなった。
長渕
そうですか。