山積みのペットボトル、短パン、短めの演説…。各地で35度を超す猛暑日となった9日、参院選の候補者も熱中症など暑さ対策に知恵を絞り、あの手この手で乗り切ろうとしている。
39度を超える猛暑となった山梨県。男性候補(56)の選対幹部は「めちゃめちゃ暑いよ。日本一じゃないの?」と、恨めしそうに話す。
候補者も前日まではスーツの上着を着ていたが、この日はさすがにワイシャツで選挙カーに乗り込んだ。後続車にはペットボトルの飲み水が山積みに。休憩のたびに口にするため、「トイレ休憩が多くなるけど、仕方がない」(同幹部)。
愛知県の男性候補(40)は、6日から短パン姿で選挙活動する方針に切り替えた。選対幹部は「若い候補なので、堅苦しくない身近なイメージにもつながる。評判も悪くない。60歳ではこうはいかないだろうけどね」。暑さを逆手にイメージアップも図る。
東京選挙区の男性候補(49)の陣営は凍らせたタオルなどでしのぐ予定だったが、予想以上の暑さに急遽、スタッフ用の帽子を20個購入した。演説も10分以内とし、比較的涼しい朝夕に集中させる方針。選対幹部は「昼間に演説しても外を歩いている人が少ない。昼間はネットをうまく使いたい」と話す。
全国的にも暑いことで知られる熊谷市がある埼玉選挙区。男性候補(38)は、街頭演説に集まった人にうちわ型のパンフレットを配る。選対幹部は「候補者は若くて元気だが、有権者が熱中症で倒れてしまっては困る」と気遣った。
女性候補にとっては日焼けも大敵だ。岐阜県の女性候補(47)の選挙事務所は「大きめのサンバイザーと、日焼け防止のための腕カバーは欠かせない」と話している。
ビール大手5社が10日にとりまとめた1―6月期のビール系飲料(ビール・発泡酒・新ジャンル)の課税出荷量は前年同期比0.9%減の1億9929万ケースとなり、統計を開始した1992年以来、上半期としては過去最低となった。
ただ、梅雨明けが早まり、その後、猛暑が続いているなか「7月上旬は全カテゴリーで前年比プラスで推移」(アサヒビール)としており、足元の出荷は好調との声が出ている。
上半期の各社のシェアは、アサヒビール(アサヒグループホールディングス(2502.T: 株価, ニュース, レポート))が37.1%、キリンビール(キリンホールディングス(2503.T: 株価, ニュース, レポート))が35.0%、サントリー酒類(サントリーホールディングスSUNTH.UL)が15.1%、サッポロビール(サッポロホールディングス(2501.T: 株価, ニュース, レポート))が11.9%となった。
6月の課税出荷量は、前年比4.1%減で3カ月ぶりにマイナスとなった。
6月の酒類別出荷量は、ビールが前年比5.4%減となり3カ月ぶりにマイナスとなったほか、発泡酒も同10.5%減で2カ月ぶりにマイナス。一方、新ジャンルは同0.2%増で6カ月連続でプラスとなった。ビール系飲料全体に占める酒類別の構成比は、ビールが50.4%、発泡酒が12.4%、新ジャンルは37.2%。
ビール系飲料の出荷量は、サッポロビール、アサヒビール、キリンビール、サントリー酒類、オリオンビールの5社の合計。