米国家安全保障局(NSA)による個人情報収集活動などを暴露した米中央情報局(CIA)元職員、エドワード・スノーデン容疑者(30)は2日、ロシア当局に対する亡命申請を取り下げた。
ペスコフ露大統領報道官が明らかにした。プーチン露大統領は1日、亡命受け入れの条件として「(容疑者が)米国に損害を与えるような活動をやめなければならない」と求めていた。
容疑者は先月30日、ロシアへの亡命を申請。内部告発サイト「ウィキリークス」の支援を得て、米国の「違憲行為」を今後も告発する計画とみられ、プーチン氏の発言に反発して申請を撤回したとみられる。
一方、ウィキリークスは2日、容疑者がこれまでに21カ国に亡命申請を行ったと発表した。このうち、フィンランド、ポーランド、インド、ブラジルは受け入れを拒否。オーストリア、ノルウェー、スペイン、エクアドルなどは「亡命する人物が入国していない」として申請自体が無効との立場だ。
訪露中のベネズエラのマドゥロ大統領は2日、「彼は世界的な保護を受けるに値する」として、受け入れに前向きな声明を出した。