東京都墨田区で昨年5月に開業した世界一の高さを誇る電波塔、東京スカイツリーが22日、開業1周年を迎えた。展望台への入場者は638万人、商業施設を含めた東京スカイツリータウンの来場者は5080万人に達した。事業主体の東武鉄道は2年目も好調が続くと見ており、宿泊施設といった観光業などへの波及効果も広がりそうだ。
同日午前10時から開いたセレモニーでは、タワーを運営する東武タワースカイツリーの鈴木道明社長が「世界一の高さのタワーの魅力を国内外に発信していきたい」とあいさつ。公式キャラクターのソラカラちゃんがダンスを披露したり、東京スカイツリーの高さに合わせた634本の苗木を来場者に贈ったりした。
スカイツリーは高さ634メートルと世界一高い自立式の電波塔。商業施設や水族館なども併設しており、1年を通じて多くの観光客が訪れた。来場者数は昨年10月に4400万人に上方修正した年間目標を大幅に上回った。「首都圏だけでなく、関西や九州などからの来場者も予想以上に多い」という。
観光産業への波及効果も広がる。はとバス(東京・大田)が運行するスカイツリーの展望台入場券付きツアーの年間平均乗車率は90%を超え、利用者は26万人と当初見込みより13%多い。東京都内の主要19ホテルの客室稼働率も3月まで13カ月連続で前年同月を上回った。
東武鉄道の業績も好調で、主力の鉄道・バスやレジャー関連などグループの幅広い事業に効果が及んでいる。