Quantcast
Channel: Boo-HeeのHoppingブログ
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2229

義家弘介政務官、体罰行為でも教育的目的なら容認!‐しごき慣れは企業が求める人材

$
0
0

 大阪市立桜宮(さくらのみや)高校の体罰問題を受け、文部科学省は部活動の指導のうちどこまでが体罰に当たるのか、新たな指針作りを始める方針を示している。その真意はどこにあるのか。下村博文文科相の指揮下で今回の問題を担当する「ヤンキー先生」こと義家弘介政務官に聞いた。

――なぜ部活の体罰に基準づくりを。
 今回の件で、これまで議論されてこなかった部活の問題がはっきりと出てきました。部活では教師のさじ加減でレギュラーが決まる。スポーツ強豪校ではそれが大学進学にも影響します。だから余計に徒弟制度のような「絶対服従」の関係になりがちです。その中で、勘違いした指導者が出てくる。 もちろん殴る、蹴るといった行為が許されないのは当然ですが、じゃあ、そのほかの指導はどこまで許されるのか。ずっとあいまいだったその点まで議論しなければ、いま苦しんでいる子どもを守ることはできないのではないでしょうか。 例えば、柔道で顧問が「乱取り」と称して30回同じ子を投げ飛ばすのは体罰か。他の生徒への見せしめのように投げ続けたとしたら、顧問が「指導だ」と言い張っても体罰だと思います。脱水症状を起こしかけているのに真夏の40度近い体育館で延々と走らせるのも体罰にあたるでしょう。現実にこうした事故は起きているのです。悪意を持った行為さえ「指導」として許される風潮があるとすれば、これらが体罰かどうか客観的に議論し、子どもを傷つけることをやめさせなければなりません。

――線引きは難しいのでは。
 事故が起きたときや、教員を処分するときだけ議論しても、同じような問題はなくなりません。難しくても議論が必要です。やっかいなのは、「自分が子どもの時にもあった」と体罰やしごきを容認する保護者が少なくないこと。それがまた顧問の意識をぶれさせている。教師だけでなく親や子どもに自覚してもらうためにも、「こういうことはあってはならない」という一定のラインを出さなければなりません。

――元不良で、非行問題を抱える生徒の多い学校で教師を6年務めた。義家さんも体罰と無縁ではなかったのでは。
 子ども時代、私の通っていた学校には竹刀を持ち歩いている先生がいました。生徒をたたいたり殴ったり。でも不良だった私のところには絶対に来ない。やり返されるからね。教師はたたきやすい子をたたくんです。「体罰は教育だ」なんて言う人もいますが、こんなもん公教育として許されるわけがない。私は子どもの頃から「体罰はおかしい」と言い続けてきました。教師になった後も自分から手を出したことはありません。少年時代の一時期、私は暴力と身近な世界に身を置きました。暴力から希望が生まれないことは実体験として分かる。残るのは後悔と悲しみだけです。

――具体的な作業は。
 まずは全国の都道府県教委を通じて調査をかけ、部活動指導の実態を把握します。現場の声を集め、指導の現実と難しさを理解することも欠かせない。これらを同時並行で進めて統一点を探っていきたい。大前提は「自己満足として相手を追い詰めるしごきは体罰であり、認められない」ということです。


義家弘介(よしいえひろゆき) 
 長野県出身。高校で暴力事件を起こし退学処分に。北海道の北星学園余市高校に入り直し、明治学院大へ進学。1999年から6年間、母校の同高校で教壇に立った。横浜市教育委員、政府の教育再生会議担当室長、参院議員などを経て昨年の衆院選で当選。41歳。

〈桜宮高校体罰問題〉 
 昨年12月、バスケットボール部主将の2年の男子生徒(17)が顧問の男性教諭(47)から体罰を受けた翌日に自殺。顧問による体罰が日常的だったことが明らかになり、大阪市教委は「体罰容認の実態が改まっていない現状では新入生を迎えられない」とする橋下徹市長の求めに応じ、体育科とスポーツ健康科学科の今春の入試をとりやめた。


 大阪市立桜宮高バスケットボール部主将の男子生徒=当時(17)=が顧問(47)の体罰を受けた後に自殺した問題で、ヤンキー先生の異名を持つ文部科学省の義家弘介政務官が15日、大阪市役所を訪れ、教育長らに事実解明を指導した。顧問の体罰について「街の中なら110番通報される。これは暴力だ」と厳しく批判。また、大阪府警は他の教諭らに参考人として事情聴取を始めた。

 義家氏は午前9時半ごろ市役所入り。生徒が自殺に至る経緯や市教委の認識などを佐藤芳宏校長や永井哲郎教育長らから約1時間にわたり確認。今後の対応を協議した。
 
 義家氏は「安易に体罰という言葉が使われているが、これは日常的に行われた身体的、精神的な暴力だ。悪いことをした子どもへ懲戒的に行う体罰ととらえるべきではない」と述べ、当然起こり得るミスに対してや見せしめとして平手打ちを繰り返したとされる顧問を批判した。

 協議後も「練習試合の最中、コート内で平手打ちが何度も行われて問題にならないのは考えられない。街の中で、気にくわないからと平手で4、5発殴れば110番通報される。社会と学校がかけ離れている」と強調。

「曖昧な枠の中で不幸な事件が起きた。あり得る体罰とそうじゃない体罰の定義、線引きが必要」と述べ、体罰の定義についての議論や、クラブ活動における懲戒行為のルールづくりが必要との考えを示した。

 また報道発表まで文科省に報告しなかったとして、市教委を指導した。

 義家氏は03年のドラマ「ヤンキー母校に帰る」のモデルとして有名に。少年時代札付きの不良だったが、更生して母校の北星学園余市高(北海道)の教師に就任。真正面から生徒とぶつかり心を開く指導が評価された。

 昨年12月の衆院選で当選し、適材適所の実力者が登用される大臣の補佐職、政務官に抜てきされたいわば教育のエキスパート。義家氏は「教育としての部活動が、いつの間にか勝利至上主義になっていないか」と述べ、スポーツ強豪校のあり方に疑問を呈した。

 一方で「そもそも体罰は法律で禁止されている」とした上で「教育的な目的から、ミスをしたらコート10周しろというのは“あり得る体罰”では」との見解を示した。 

=============

 義家氏は体罰としごきとを区別しているらしい。確かにしごきは日本社会には必要なことかもしれない。というのも、日本は契約社会ではないから、企業においても新入社員は入社後、ガサガサしながら自らの立ち位置と仕事を覚えなくてなならない。こうしたしごきに耐えられる人材とは、企業の人事担当者にとっては、学生の頃からしごき慣れしている者と判断されて当然だろう。

 一方、体罰もしごきも同じだという意見もある。この場合には企業のあり方も問うことになるだろう。解決策は簡単で、社会が契約社会になるか否かである。


























Viewing all articles
Browse latest Browse all 2229

Trending Articles