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【コラム】北朝鮮の新たな嘘ー次の展開は「核保有国」宣言後!?

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 北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記の死去が昨年末、大きく報道されたが、その後はしばらく北朝鮮関連の大規模なニュースはなかった。 北朝鮮が11日、米国と進行中の対話に失望を表しながらも「対話は開かれている」と明らかにしたことが、世界各国のメディアに大きく取り上げられたかどうかも分からない。 しかし北朝鮮の立場表明は戦術的な動きにすぎないという点を看過してはならない。 北朝鮮との外交努力をふさぐ根本的な障害要素は依然として残っているからだ。

11日に北朝鮮メディアが外務省官僚にインタビューしたとして報道した内容によると、米国は昨年7月、北朝鮮がウラン濃縮プログラムを中断すれば食糧を支援すると提案したという。 ところが米国が今になって、当初の30万トンの食糧支援から、児童と高齢者を対象にしたビタミンや菓子など「栄養支援」に立場を変えたということだ。 また北朝鮮外務省は、ウラン濃縮中断の見返りに対北朝鮮制裁も中断することを提案してきた、と主張した。 北朝鮮は米国の立場の変化を批判しながら、米国が前向きな立場を見せてこそ対話が進展すると明らかにした。

米政府は北朝鮮との対話内容を公開していない。 しかし北朝鮮の主張に対する説明は可能だ。 まず米国は、北朝鮮の不足した食糧生産を評価した後に支援する問題を議論し、金正日(キム・ジョンイル)の死去が迫ってほぼ合意に到達したということだ。 また米政府が、核問題をめぐる意味のある対話と食糧支援を少なくとも間接的に結びつけたのは明らかだ。 しかし米国が北朝鮮が主張した通り立場を変えたのではないはずだ。 米国は数年前から軍隊への転用の可能性が低いビタミンとビスケットを支援するという立場だったからだ。 米国務省が「食糧支援」の代わりに「栄養支援」という言葉を使用し始めた点が北朝鮮を刺激するかもしれないが、米国がどんな形で支援するかという点は北朝鮮も十分に知っていた。 北朝鮮は有利な交渉のために何か企み始めた可能性が高い(実際、北朝鮮に対する人道的支援の唯一の条件は支援を必要とする人たちに支援品がきちんと行き届かなければならないという点だけだ。 この問題は別のコラムを書かなければならないテーマだ)。

 ウラン濃縮中断の見返りとして米国が対北朝鮮制裁を解除すると提案してきたという北朝鮮の主張はこうだ。 一見、北朝鮮との‘大妥協(グランドバーゲン)’の可能性が開かれたように見えるが、より綿密な観察が必要な問題だ。 04年6月のブッシュ大統領時代、米政府は北朝鮮が核プログラムを検証可能かつ不可逆的な方法で完全に廃棄すれば、制裁を解除できると提案した。 現在の時点でも米国外交官が交渉の終着点として似た提案をしているはずだ。 それなら、米国があいまいで検証が難しい方式の北朝鮮核プログラム凍結の見返りに、部分的な制裁解除を提案することがあるだろうか。 2つの点でこれは考えられない。 まず、08年10月、北朝鮮のプルトニウムプログラムをめぐり北朝鮮が提示した検証手続きを受け入れて、一部の制裁を解除することにした決定は失敗だったというのが米国内の普遍的な見解だ。 日米関係や韓米関係に大きな打撃を与えたにもかかわらず、北朝鮮はいかなる検証手続きも提示しなかったからだ。 北朝鮮が2度目の核実験をした後の08年の譲歩は大きな失敗だったのだ。 米大統領選挙を控えた時点でこうした失敗を繰り返せば、メディアはもちろん共和党側の候補から集中的な攻撃を受けることになるのは明らかだ。

北朝鮮外務省の発言は、朝米間に意味ある外交的進展が現在としてはないことを表している。北朝鮮がずっと合意事項を破る状況で、米国としては米国が弄ばれていないという点を保障し検証できる案が必要だ。 半面、北朝鮮はプルトニウム核技術とウラン濃縮プログラムを進展させるほど、米国に対してより大きな要求ができると考えるだろう。 最終的に核保有国と認められることを含めてだ。 これに対し米国務省のヌーランド報道官は今週、絶対に認められないと再確認した。

北朝鮮がより多くの譲歩を要求しながら対話は開かれていると話すのは十分に予測可能だ。 北朝鮮は100日間の金正日喪期間が終わるのを待っている。 ほぼ金日成(キム・イルソン)誕生日の4月15日ごろなるだろう。 その間、北朝鮮は自ら主張してきた「強盛大国元年」を記念するほどの支援を韓日米から引き出そうとするだろう。 問題はその次だ。 北朝鮮が2012年に完全な核保有国になったと宣言するまでどれほどかかるかだけが残っている。

マイケル・グリーン米戦略国際問題研究所(CSIS)日本室長

(2012年01月17日 中央日報「【コラム】北朝鮮の新たな嘘」より)






















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